国土交通省へのドローン飛行申請で必要なスキルとは?

国土交通省へのドローン飛行申請で必要なスキルとは?

こんにちは、ドローン操縦士の早川です。

「ドローンの規制があるけれど、国土交通省に申請を出せばいいんでしょ?」と、ふんわりとした質問を頂いたので、せっかくなのでブログに記載します。

申請をするには、いくつかハードルがあるのですが、その中でも最初に立ちはだかるのがスキルだと思います。

ドローンに触ったことがない人が中型機ドローンを購入して、すぐにドローン規制内で申請を出せば飛ばせるかというと、限りなくNOです。

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ドローン規制を外すためのスキル

国土交通省へ申請書を作成して、許可承認を得た場合には、一定条件下でドローンのフライトが可能になります。

その申請書に関わってくるのがスキルです。

国土交通省の航空法第 132 条の3を受けて飛行する際の、ガイドラインに沿ったスキルは5つです。

(1) 10時間以上の飛行経歴

無人航空機(回転翼航空機=マルチコプター)の飛行経歴が必要になります。

ここでは10時間以上と定められています。

まず最初に、この10時間で「購入した人がすぐに規制内で飛ばせない」に引っかかってきます。「10時間なんてすぐだよ」と思ってしまうかもしれませんが、計算すると相当のフライトが必要です。

だいたい1万円で買えるドローンの飛行時間は5分前後、中型機となるとざっくり15分前後です。両方で飛行経歴を積み重ねていくと考えると、1フライト10分と仮定しましょう。

もしバッテリーが1つしか無い場合、10分のフライトの後に2時間ほど充電をおこないます。となると連続したフライトは不可能ですね。

毎日止めること無く1日1フライトを続けていったとして、60日間の時間を要します。もしバッテリーが2つあったとしても、毎日フライトしても30日間が必要となる計算です。

(2) 操縦性

ただドローンを10時間以上飛ばすだけではNGです。

以下の項目の操縦が、GPS操作なしの状態で可能かどうかです。

  • 上昇
  • 一定位置、高度を維持したホバリング(回転翼航空機に限る。)
  • ホバリング状態から機首の方向を 90°回転(回転翼航空機に限る。)
  • 前後移動
  • 水平方向の飛行(左右移動又は左右旋回)
  • 下降

さらに、上記項目毎に、一定時間の練習が必要です。言わば特訓ですね。

例えばホバリングの場合には、操縦者の目線の高さで5分間のホバリングをおこないつつ、半径50cm以内に留まる操縦練習、対面での操縦練習です。

一番大切なのが、八の字を描く操縦練習。

この旋回を踏まえた八の字ができないと、そもそも申請ができないですし、安全性を欠いた飛行になり、すぐにドローンをクラッシュして壊すことになります。

八の字

ドローン規制を外すなら、上記のような八の字ができると、さらに通常飛行でも安定しますね。

※目視外の飛行許可承認を得るためには、別の飛行練習が必要です

(3) 航空法関係法令に関する知識

無人航空機に係る航空法(無人航空機に関する事項)の知識も必要条件です。

「何も知らなかった」では、いくら操縦経験があったとしても、いつかトラブルが起きますし、違法となれば罰金刑になります。

国土交通省から出ているガイドライン(無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領)は頭に入れておきたいですね。

(4) 安全飛行に関する知識

さらに細かくなってきますが・・・

  • 飛行ルール(飛行の禁止空域、飛行の方法)
  • 気象に関する知識
  • 無人航空機の安全機能(フェールセーフ機能 等)
  • 取扱説明書に記載された日常点検項目
  • 自動操縦システムを装備している場合には、当該システムの構造及び取扱説
  • 明書に記載された日常点検項目

ドローンに備わっている安全機能を使いこなせるか、日常点検ができるか、雨風などに係る気象の知識があるかなどなど、安全に飛行できるための知識も必要になってきます。

(5) 飛行前のチェック

最終的に、「飛行できる!」と自分自身で判断するための、飛行前チェックです。

  • 周囲の安全確認(第三者の立入の有無、風速・風向等の気象 等)
  • 燃料又はバッテリーの残量確認
  • 通信系統及び推進系統の作動確認

最後の項目の作動確認も、ドローン機体の理解もおこなっておく必要がありますね。

必要最低限の5つのスキル

ここに上げた5つの項目は、私個人が勝手に作ったものではありませんよ(笑。

きちんと国土交通省の審査項目で公表されているものです。

さらに言えば、スキルはあったとしても、人口集中地区や目視外飛行などの申請項目によって安全対策の体制(監視員2名以上配置など)を敷く必要があります。しかし長くなってしまうので、ここでは割愛します。

なぜスキルが必要なのか?

もはや愚問かもしれませんが・・・なぜ一定のスキルが必要なのでしょうか?

「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領」の、最初の項目には以下のような目的が記載されています。

航空機の航行の安全並びに地上及び水 上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないと国土交通大臣が認めて許可又は承認をした場合に限り、法第 132 条に規定する飛行の禁止空域で の飛行や法第 132 条の2に規定する飛行の方法によらない飛行を可能とする趣旨で設け られているものである。

つまり、安全のためです。

空に飛ぶものは重力があるかぎり、必ず落ちます。もし落ちたとしたら、物損や人命に係る事故につながるのは容易に想像できますよね。

今現在は車のような運転免許制ではありませんが、安全のためには一定のスキルは確保すべきです。

今後要点になりそうな書類作成

以上の必要なスキルですが、書類作成上では自己申告ですが、虚偽は危険です。

公的な書類での文書偽造は(専門家ではないので不明瞭ですが)罪に問われると思います。普通の大人なら、想像しただけでも危険なことは分かりますね。

また安全性というところで、嘘はNGですね。自分自身の怪我なら仕方ないですが、ドローンで他人に怪我をさせたとなると問題です。安全のためにも必要なスキルは身に付けるべきです。

あとがき

スキルを身に付けた上で、ようやく審査書類の作成に入れます。MUSTな項目なので、まずはここをクリアするしかありません。

まだドローンに関する審査は、今後トラブルが多発すれば、当然締め付けは強くなります。

ドローンの可能性を閉ざさないように、安全体制とスキルは徹底したいですね。

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