ドローンを道路の上空に飛行するのは?道路での離発着は?ドローンと道路のグレーな関係。

ドローンを道路の上空に飛行するのは?道路での離発着は?ドローンと道路のグレーな関係。

こんにちは、ドローン操縦士の早川です。

「ドローンって道路で飛行してもいいの?」と聞かれることがあります。

飛行機やヘリコプターはバンバンと道路上を飛行していますが、ではドローンは?と思うのは当然です。

ちょっと微妙でセンシティブな話ですが、ブログにしてみます。

結論から言うと、道路上での離発着は法律的にブラック上空の通過はグレーという見解に至ります。

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道路を管理しているのは誰なのか?

そもそも道路は誰のものなのかからスタートしてみましょう。

道路自体は、国土交通省がもろもろとやっているみたいです。道の整備や交通規制、状態情報まで何でもかんでもですね。道路に係ることなら、国土交通省です。

しかし、道路を利用して何かをする(例えば、クルマを走らせる)という行為に関しては、道路交通法が適用され、各都道府県の警察署が管轄しています。

そのため、実質的には、道路を作るのは国土交通省、道路を取り締まっているは警察署と考えるとスムーズですね。

ここから先の話は、この警察署と道路交通法が大きく関わってきます。(警察と聞くだけでドキドキしますよね、悪いことしてませんが)

道路交通法から見る禁止事項

ここでは道路交通法を紐解いて、「ドローン飛行はどうなのか?」を記載していきます。

道路の定義とは?

まず最初に、道路と言っても人によってはイメージはバラバラ。国道のような大きな公道の道路もあれば、私道のような道路もあります。

では道路ってなんでしょう?

「道路」とは、道路交通法第2条第1項第1号で以下の①から③とされています。

①道路法第2条第1項に規定する道路
一般交通の用に供する道で、高速自動車国道、一般国道、都道府県道、市町村道をいいます。

②道路運送法第2条第8項に規定する自動車道
専ら自動車の交通の用に供することを目的として設けられた道で①以外のものをいいます。

③一般交通の用に供するその他の場所
①②以外で不特定の人や車が自由に通行することができる場所をいいます。(不特定人の自由な通行が認められている私道、空地、広場、公開時間中の公園内の道路等)

警察庁「道路とは?」より

高速道路から誰でも通行できる私道も含めて、全部が道路です。

すべての人がイメージする道路が、道路っていうことです。(いやはや、当たり前といえば当たり前ですが)

道路での禁止事項

その道路では、道路交通法によって禁止されている行為があります。

何でもかんでも道路でOKにしてしまったら、最終的には家を立てて住んじゃう人も出てきちゃいそうですよね。

道路における禁止行為について

道路交通法第76条では、何人もいかなる場合にあっても、交通の妨害となるような方法で物をみだりに道路に置いたり、道路上の人や車を損傷させるおそれのある物を投げるなどの行為を行うことは禁止(絶対的禁止行為)されています。

警察庁「道路における禁止行為について」より

道路における禁止行為が書かれているわけですが、つまりはこれに該当するか否かがポイントになりそうです。

  • 交通の妨害となる方法で物を道路に置く
  • 道路上の人やクルマを損傷させるおそれのある物を投げるなどの行為

これが絶対的禁止行為と道路交通法に記載されています。

ではドローンは何に当たるのでしょうか?・・・とその前に76条の条文です

道路交通法76条の禁止行為について

念のため、道路交通法にある禁止行為について、バシッと引用します。

第七十六条 禁止行為

  1. 何人も、信号機若しくは道路標識等又はこれらに類似する工作物若しくは物件をみだりに設置してはならない。
  2. 何人も、信号機又は道路標識等の効用を妨げるような工作物又は物件を設置してはならない。
  3. 何人も、交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置いてはならない。
  4. 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
  • 道路において、酒に酔つて交通の妨害となるような程度にふらつくこと。
  • 道路において、交通の妨害となるような方法で寝そべり、すわり、しやがみ、又は立ちどまつていること。
  • 交通のひんぱんな道路において、球戯をし、ローラー・スケートをし、又はこれらに類する行為をすること。
  • 石、ガラスびん、金属片その他道路上の人若しくは車両等を損傷するおそれのある物件を投げ、又は発射すること。
  • 前号に掲げるもののほか、道路において進行中の車両等から物件を投げること。
  • 道路において進行中の自動車、トロリーバス又は路面電車に飛び乗り、若しくはこれらから飛び降り、又はこれらに外からつかまること。
  • 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為

電子政府総合窓口「道路交通法」より

総じて言えることは、「交通の邪魔をしないでね」ということでしょうか。

読んでみて興味深かったのが、時代背景です。

頻繁な道路でボール遊びやローラースケートの類の行為はNGだったり、ガラス瓶や金属片を道路に投げ入れるのがNGだったり。

少しだけ昭和感がにじみ出ていますね・・・。

道路交通法とドローンの関連性

ここからが本題です。ドローンと道路について。

道路上でドローンを離発着する行為

ドローンの離発着は当たり前なのですが、地表からスタートさせます。

そのときに「道路で離発着させちゃえば、いいんじゃないの!?」と思っちゃいますよね。実際に撮影している最中、クライアントから言われることが多々あります。

しかし、前述の禁止事項を当てはめるとどうでしょうか?

何人も、交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置いてはならない。

法律的には道路上に物を置くのは禁止されています。

ドローンで考えてみると、起動→セッティング等を考えると、道路を占領すると考えられます。発着時でも、安全のために半径5m以上の空間が必要なので、実質的に占領してしまいますね。

となると、クルマや人の交通の妨害になるのは明白です。

道路交通法で考えると、道路上でドローンを離発着するのは違法行為と考えられます。※ハンドリリースは次の項目該当

道路の上空をドローンが飛行する行為

道路の上空へドローンが飛行するパターンです。

まず考えられるのが、先に出た交通の妨害です。

道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為

一般的にクルマが通ったり、人が通ったりするのを妨害するのが、「交通の妨害」を考えられます。

ドローンが飛行する高度、そして交通の妨害を考える上で、このあたりのニュアンスが非常に微妙っぽいのです。

日本にはクルマの高さ制限というのが存在します。

(公安委員会が定める自動車の積載物の高さの制限)
第2条の3 令第22条第3号ハの規定による公安委員会が定める自動車は、別表第2に掲げる道路を通行する自動車とし、同号ハの規定による公安委員会が定める高さは、4.1メートルとする。

東京都公式ホームページ「東京都道路交通規則」より

ということで全国でクルマの高さ上限は4.1mまでになっています。

クルマを妨害せずに、円滑に通行できる高度。つまり、4.1mからさらに高度を上げた位置なら、妨害はしないのでは?と思われます。(ふんわり・・・)

想像の域ですが、例えばドローンが高度80mを飛行している最中に、クルマを妨害するかどうかを考えると、クルマの運転手はドローンにさえ気が付かない状況ですね。

ただし、交通の危険を生じさせるのは禁止行為になっていますし、道路上に第三者がいてその上空をドローンが通過するのは航空法でNGになっています。

道路の上空に関しては、グレー感が否めなく、これに関しては操縦者の責任如何なのではないでしょうか?最終的に罰則を受けるのは操縦者ですので。

道路使用許可でドローン飛行させる

どうしてもドローンを道路上で離発着させる場合には、道路使用許可という手順を踏めば可能になります。

(道路の使用の許可)
第七十七条  次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」という。)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安委員会の管理に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下この節において同じ。)を受けなければならない。

  1. 道路において工事若しくは作業をしようとする者又は当該工事若しくは作業の請負人
  2. 道路に石碑、銅像、広告板、アーチその他これらに類する工作物を設けようとする者
  3. 場所を移動しないで、道路に露店、屋台店その他これらに類する店を出そうとする者
  4. 前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者

電子政府総合窓口「道路交通法」より

一般的には禁止行為とされているけれど、社会的な価値がある場合には「相対的な禁止行為」として使用許可で許されます。

上記のような、道路工事やマンション工事、広告の設置など、道路を占領しているのを見かけますよね?それは使用許可を得ているのです。

スチール撮影・ビデオ撮影などに関しては、上記の「ロケーションをする」に該当します。ドローンで撮影を行う場合にロケーションとして申請を出して、管轄する警察署からOKが出れば道路使用許可のもと離発着は可能になるはずです。

しかし、その手続きや使用料など時間や費用がかかり、かつドローンという難しいものを警察署から許可をもらうためには、行政書士に依頼したほうがスムーズな場合がほとんどです。

小規模の撮影の場合には、まったく割が合わないですね。

あとがき

ドローンは私有地で離発着が原則になります。ほぼこの言葉に尽きますね。

私有地なら誰の文句も言われません。法律的にな関与もほとんどありません。

いつもクライアントにはご説明していますが、「道路はダメですよ。敷地内で離発着でないと」というのは、口酸っぱく言い続けますのでどうかご理解ください。(ただ、ご依頼の際にご相談頂けましたら、可能な範囲内で飛行できるようにいたします)

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