こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。
ドローンは、航空法や小型無人機飛行禁止法など各法律に関わっています。
そのため飛行できる場所や事前申請が必要場所など事前チェックしなければ、飛行当日「法令で飛行できませんでした」と言ったトラブルになりかねません。
ドローンを飛行させる=「場所はどこなのか?」が最重要です。
そこで今回のブログ記事では…
- 私がおこなっている事前オンライン確認方法
- チェックを怠ると何が起きるのか
の2点を中心に「確度を上げる飛行チェック」について情報シェアします。
一般の方にとって難しい方法かもしれませんが、私がどのようにチェックしているのか雰囲気だけを感じていただければと思います。
このページに書いてあること
ドローン飛行場所の事前オンライン確認(My 3ステップ)
「◯◯という場所で飛行撮影してほしい」
そのようなお話をいただいたときに、まず最初におこなうのがドローン飛行場所の事前チェックです。
私の場合は、以下の3ステップで確認しています。
- DIPS2.0の飛行計画通報で「全体的」に確認する
- DJIのGEO区域マップで「DJI制限」を確認する
- グーグルマップ(航空写真)で「細部」を確認する
この内、1つでも抜けてしまうとドローン飛行に支障が出てしまう可能性があるため、この事前オンラインチェックはルーティン化しています。
最悪の場合は、
- 航空法や小型無人機飛行禁止法に引っかかって当日に飛行できない
- DJI飛行制限でプロペラが回らない
といったトラブルが発生してしまいます。
そうならないためにも、My3ステップを紹介します。
01.DIPS2.0の飛行計画通報で「全体的」に確認する
まずはDIPS2.0にある「飛行計画通報」を使用して飛行予定地の
- DIDの有無
- 空港関係の進入表面・水平表面
- 飛行禁止法に関連する重要施設
- 自治体の条例
のそれぞれに引っかかっているのか、また近い位置に存在するのかを確認します。
特にDIPS2.0を使用することで小型無人機飛行禁止法の対象となる施設を確実に補足できます。
ドローンをかじったことがある方は「国の機関と空港と自衛隊基地だけでしょ」と思われがちですが、それは昔の話であって対象施設は多数あります。
例えば上記マップの上部にあるレッドゾーン・イエローゾーンは「市ヶ谷基地柏送信所」です。
DIDばかり目を向けるひとは多くいますが、多方面に目を向ける、全体把握するうえでDIPS2.0は最適解です。
02.DJIのGEO区域マップで「DJI制限」を確認する
DJI機を使用する場合は、GEO区域マップのチェックも必要です。
空港付近では、進入表面・水平表面よりも広域でDJI飛行制限があるケースが多々あります。
DJI独自の高度制限区域や承認区域など飛行ポイントによって複数存在するため、空港から離れていたとしても「何の制限に引っかかるのか」のDJI制限の確認もMUST作業です。
03.グーグルマップ(航空写真)で「細部」を確認する
最後に、グーグルマップの航空写真にて細部を確認します。
- 高圧電線はあるのか?
- 学校施設はあるのか?
- 高速道路や鉄道、幹線道路はあるのか?
- 電柱や電線などはどのようにあるのか?
- 高層建物は付近にあるのか?
- 携帯電話の基地局はあるのか?
- 飛行場所付近の30mに何があるのか?
航空写真をグリグリを回しながら、ざっと洗い出し作業をおこないます。例えば、上記の航空写真では…
高圧電線および鉄塔、学校を見受けられます。
安全な飛行を完遂するために、それらが影響のある距離感なのかなど確認していきます。
ここまで01~03までにかかる時間は大まかに3~10分くらいです。電話を受けながらPCで確認していくこともあります。
事前チェックを怠ると何が起きるのか?
ドローンは様々な法律に関わっているため、通常のカメラ撮影で「はい、どこでも撮ります」という具合にノーチェックで飛行撮影できる代物ではありません。
飛行場所に大きく依存するからです。
DIDの有無ばかりに目を向けていると「小型無人機飛行禁止法」の対象施設が入ってこなく、
- 飛行計画の通報をおこなおうとしたら「え、イエローゾーンじゃん」となって飛行できない
- 飛行中に警察通報されて「小型無人機飛行禁止法」によって任意同行を求められる
といったトラブルになってしまいます。
またDJI制限によって飛行現地で「え、プロペラ回らない」となったり、高圧電線が真上に走っていて「これ、包括申請では無理…」となって飛行できないこともあります。
飛行場所を聞いた瞬間に、事前にオンラインチェックをおこなう。
それによって
- 別途申請が必要なのか?
- 警察に通知が必要なのか?
など検討ができ、次の必要なアクションに移れますので、怠らずにルーティン化することをオススメします。
あとがき
さっくりとオンラインでチェックするのは当然のこと、これ以外にも「海上だったら」「山だったら」と様々なケースもありますので、対応力を上げるのも怠らないようにです。