こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。
昨年度にはドローン保険がいくつも登場しました。(参考:ドローン保険のまとめ)
しかし法人限定だったり、詳細が見えなかったり、「Phantom3・4シリーズを持っているけど何の保険に入ればいいの?どうすればいいの?」と悩みのタネになりがちです。
そこで何が最適なのかを調べてみましたのでブログとしてシェアします。
このページに書いてあること
Phantomシリーズで加入するならDJI保険が一択
ドローン保険には様々な保険会社と種類が存在します。しかし、ここではもう一気に割愛しちゃいます。
出来る限り安価に、最適量の保険額という選択のみで考えることにします。たぶんそのほうが、大多数の人が該当しますからね。
Phantomシリーズ購入直後ならDJI保険1年無料サービス
Phantomシリーズは国内で購入した場合に、新品の場合には1年間の賠償責任保険に加入できます。
【参考】DJI保険初年度無償サービス
対人・対物、人格権の侵害が対象になっており、「人に迷惑をかけたときに発生する倍賞をカバーしてくれる保険」です。
日本国内で対人1億円、対物5000万円までの支払限度額があるので十分と言えるではないでしょうか?
無償サービスが有るのは大きいですね。
「初年度を過ぎてしまった」「中古で譲ってもらった」ならDJI保険加入
Phantomシリーズが2年目だったり、中古で譲ってもらったりした場合には、どこかのドローン保険に新規加入が考えられます。
しかし「出来る限り安価に、最適量の保険額」と考えるとDJI保険がベストです。
もともとDJI保険は、ユーザー数の多さから料金を安価にしやすい保険設計(団体保険)になっています。例えて言うのなら、1杯のラーメンを作るコストと、7杯のラーメンを作るコストを1杯あたりで考えると当然後者のほうが安価になりますよね。
DJI保険の損害賠償には3プランが有るのですが、一番安いプランでも
- 身体・財物共通限度額(1事故につき)1億円
- 人格権侵害 1名100万円、1事故1,000万円
- 初期対応費用 1事故につき 1,000万円 (免責金額なし)
- 訴訟対応費用 1事故につき 1,000万円 (免責金額なし)
と必要十分な金額で、1年間1万2000円の保険料です。
月換算で1000円、これなら安心料として入っておいて損はないですよね。
機体の物損保険も状況によって加入
さて、上記の保険は「他人に迷惑をかけた時」の保険です。そのため、購入した「Phantomが壊れた・紛失した時」の保障はカバーされていません。
購入したPhantomも保険をかけたいという場合には、DJIドローン機体保険に加入しなければなりません。
- ドローン操作中に突風に煽られて操作不能。墜落して大破、修理代が必要になった
- ドローンをロストして捜索のために、宿泊・交通費が必要になった
- 保管していたら火災・水害・盗難などにあった
上記のようなPhantomのドローン本機に係る保障をおこなってくれるのがDJIドローン機体保険です。
【参考】DJI機体保険
でも、「どこまで、どうやって保証してくれるの?」と思いますよね。保険金額から補償金額まで調べてみましたので、まずは検討の一材料にしてみてはいかがでしょうか?
保険加入料
ざっくりと1年間で1万円弱です。
購入金額と加入月によって、保険料が変わりますので個々で保険料は変わってきます。
対象機体:18万9000円だとした場合、その5%が年間の保険料です。そのため、9450円が1年間の保険料。
しかし2017年1月10日までの期限が決まっているため、残月を割った金額(例えば残り9ヶ月なら7110円)が実際の保険加入料ですね。
損害保険金
「ドローンを壊して、修理が必要になった!」という時、保険料はいくら貰えるのか?というものです。
損害の額 × 保険金額 / 保険価額 = 損害保険金
上記の公式に当てはめると、対象機体が18万9000円だった場合には、
損害の額(修理費5万円) × 保険金額(18万9000円) / 保険価額(18万9000円) = 5万円
ただし、免責は保険加入料の2%で4000円取られますので、4万6000円が頂ける保険金になります。
残存物取片づけ費用保険金
「ドローンが大破して、片付けるのに掃除道具が必要になった!」という時の貰える保険料です。
実費(損害保険金×10%が限度)
ということなので、完全大破した場合には上記の損害保険金の計算式に当てはめて、実費1000円弱までは頂けそうです。
損害防止費用 保険金
事故が発生した場合の損害の発生または拡大の防止のために支出した必要または有益な費用をお支払いする保険金 (ただし、損害保険金とあわせて保険金額が限度)。
どんな実例があるのか想像はできませんが、ドローンを飛ばしてロストしそうになって、川の上にある木に引っかかった。このままコントローラでプロペラで動かそうとしたら、木の枝から落下して川に水没して全損する。「ネットとクッション材と、高枝切り鋏を購入しよう」という有益な費用に有効ということでしょうね、きっと。
権利保全行使費用 保険金
発生した事故について、他人から損害の賠償を受けることができる場合に、その権利を保全または行使するために必要な手続に要した費用をカバーしてくれるもの。
電話費や内容証明郵便などの通信費が該当するようです。
捜索回収費用 保険金
ドローンをロストして探す時に掛かる捜索・回収費用(交通 費、宿泊費、捜索委託費用、機材の賃借費用等)を保険金額の10%を限度として頂ける保険金。
森のなかにロストしたけど、夜になっちゃったから近隣で宿泊して明朝に探したい、という時に、活用できそうです。
※ロストした場合は対象外
これが一番重要なのですが、機体がロスト(紛失)した場合は損害保険の対象になりません。
つまり、手元に壊れたPhantomがなければ適用にならないのです。物体がないと証明できないので、しょうがないですよね。
そのため、「海に落ちてPhantomが無くなった」「森林の奥先にいって無くなった」という物体が手元にない場合は対象外になってしまいます。
これは気をつけたい点ですね。
機体の物損保険は費用対効果を考えて。
ポイントになるのは、落下させて修理費にが必要になった時の頂ける保険金だと思います。
上記の例を見てみて、「この保険料で、こんなにくれるんだ」と思えば加入を考えるのも良いですし、「いやー、ちょっと条件が悪いなぁ」と思えば加入しないという選択肢もあるかと思います。
ここは価値観や、年間にどれだけ飛行させるかどうかの回数など様々な角度からの考慮が必要ですね。
申し込みは代理店のエアロエントリー(引受:三井住友海上)のみで受け付けています。
【参考】エアロエントリー
あとがき
ドローンは落ちるものです。
「壊れたら嫌だなぁ」と思っている人には、保険の加入もひとつの選択肢ですね。