ドローンパイロットになる方法とは?免許も資格もなし、必要なのは?

ドローンパイロットになる方法とは?免許も資格もなし、必要なのは?

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。

ドローンが様々な場面で活躍しているのを目にして「ドローンのパイロットになりたいな!」と思った方が多いのではないでしょうか?

では、実際にどのような方法でドローンパイロットになれるのか知りたいですよね?

あくまで個人的な意見や見解ですが、現時点でドローンパイロットになれる方法をご紹介します。

ドローンパイロットになるのに制限は?免許は?

「ドローンパイロット」と言葉にするとかっこいい言葉の響きですよね。

そしてカタカナの横文字にすると「パイロット」となると、「免許が必要なのでは?」と思いがちです。

いきなり結論ですが、ドローンパイロットに免許は不要です。資格もありません!

つまり今日からでも、あなたは「ドローンパイロット」になれます。(やったー!)

・・・と言ってしまったら、このページを作る意味がなくなってしまうので、より深くまで紹介しますね。

そもそもドローンを扱うのに免許も資格も必要ありません。一定の年齢制限(メーカーが定めた自発的な年齢制限)はあるものの、誰でもドローンを飛行させることができます。

例えば看護師や薬剤師のような国家資格でもありませんし、クルマの運転免許のような実習を得た上での免許制でもありません。

大切なことなので、もう一度書くと…

  • ドローンの免許は存在しない
  • ドローンの国家資格は存在しない
  • ドローンを誰でも飛行させられる

ということです。

ドローンパイロット=肩書、と思っていただいたほうが、この後の話がスムーズになると思います。

ドローンパイロットの認定資格(スクール)はある

そんなドローンパイロットは、一応、民間で取り決めている認定制度はあるようです。

民間が取り決めた認定とは・・・

免許を取得した事によりそれを行えるようになるものを「資格」、試験に合格するなり講習を受けた事を証明されるものを「認定」

医師免許を取得する事により医師として働く資格を得た事になります。
教員免許を取得する事により教師として働く資格を得た事になります。
運転免許を取得する事により車を運転する資格を得た事になります。

情報処理技術者認定試験に合格する事により、情報処理技術者としての能力は認定はされますが、情報処理技術者として働けるかどうかは別問題です。

引用:資格と認定の違い

というわけで端的にいうと、「能力はある」と第三者が認めただけの認定です。免許ではありません。

これがあったとしても、なかったとしても、ドローンパイロットになれます。

要するに、民間が取り決めた認定は必須ではありません。スクールに行ったから「ドローン免許を取得した」というわけでもありません

一定の知識を身に付けるという点で、お金を払って授業を受け、試験に合格して認定をもらうのは人によっては有りかもしれません。

しかし個人的には、スクール商法(資格商法)なイメージを拭えません。結局のところ、必要なのは回数を重ねた実務経験であり、飛行センスでもあると思います。

もちろん認定を取る・取らないの最終的な判断は、自分自身で決めることなのですが…。

ドローンパイロットになる3つの方法

では、どのようにしてドローンパイロットへの一歩目を踏み出すのか、3つの方法をご紹介します。

方法1 : 独学で身につけていく

ドローンを購入して日夜練習に励み、本を購入して知識を高めていく。

あなたに本気度があれば、一定の技術や知識はアッという間に身につきます。

飛行の方法などはトライ・アンド・エラーを繰り返していくと、より実践に近いスキルが身につくはずです。

もし徹底的に飛行時間をつぎ込めるのならば、より操縦の上達速度も早くなります。

まずは、1万円前後で購入できるドローンからの練習をオススメします。ちなみに、このドローンは200g未満なので航空法にも該当しない機種で安心です。

HS350-Bのサイズ
ドローンが話題になっているから、ちょっと飛ばしてみたいなぁと思う方も増えてきていますね。 「おすすめのドローンは何かな?」 「でも法律があると聞いているから、簡単に手を

方法2 : スクールに通う

いくつかドローンパイロットスクールが存在するようです。

主にスクールでは4日間の座学・2日間の実習があり、費用は35万円(別途ドローン本機)。

正しい知識を得られるメリットはありますが、費用が高いか安いかは人それぞれの価値観なので、何もいえません…。

あくまでドローンを習える塾」として考えたほうがいいと思います。

資格を取得したとしても仕事はやって来ないので、何を得たいのかを考えることをオススメします。

ドローンスクール
「ドローンの操縦を学べるドローンスクールって、どんなところなんだろう?」 そう思って「ドローンスクール」で探しちゃいますよね。 ドローンは法律があるから怖いし…、でもド

方法3 : 知り合いやワークショップで教えてもらう

もしドローンを持っている知人や友人が身近にいるのでしたら、直接教えてもらうのも手です。

ある程度の操作方法などをその場で教えてもらえるのは、躓いた時でも立ち止まらずに前に進めるかと思います。

ちなみに私は操縦方法を教えていており、初心者向けワークショップを開催したり、プライベートレッスン、企業導入などおこなっています。

免許不要で誰でも飛行できるが、航空法を守る必要がある

免許不要、資格不要、認定不要で、誰でもドローンは飛行させることができます。

しかし、1点だけ気をつけないといけないのが、2015年12月に定められた航空法です。

首相官邸にドローンが落ちたり、人の集まるお祭り時にドローンが落ちたり、ドローンによって事件化した事案が目立ったため、より厳しい制度化(法律化)になりました。

重量200g以上ドローンに関しては、

  • 住宅が多い人口集中地区
  • 目視外飛行
  • 人・物の30m以内の飛行
  • 夜間の飛行
  • 空港の近く

など、いろいろな条件でドローン規制に引っかかります。

特に人口集中地区は、都市部ではほとんどが対象になっています。ちょっと庭先で・・・と飛行すると、違反になるので要注意です。

もし気になる方は、「国土地理院図 人口集中地区」をクリックして見てください。赤いエリアが人口集中地区なので、ここで飛行させると違反行為です。

その他にも、電線や電柱の近く(人・物の30m以内)での飛行など禁止されています。

ドローン飛行の許可承認を得る?

もし、どうしても上記のような場所・条件でドローン飛行させたい場合の話です。

国土交通省に飛行申請を出して、審査の上、許可・承認を得る流れになっています。ここは法律的に許可制なので、覚えておく必要がありますね。

ちなみに、この許可承認に関しては「ドローン業者が取得するもの…」と言われていますので、それなりのハードルがあります。

国土交通省へのドローン申請
近年はドローンに関心が高まって、ドローンが全般的に活発化しています。 それと同時に、残念ながらドローン飛行ルールの理解が深まらないまま、誤った方向へ進んでしまうことも多々見受
飛行技量
一般的には、ドローンは規制外のエリアや条件なら、国土交通省の許可承認を得なくても飛行が可能です。 しかし、ドローン規制がある飛行条件の場合、当然ながら許可を得ないと違反行為に

法律違反をすれば書類送検後、罰金30万円+前科のような事例もありますので「知らなかった」では済まされないのです。

※誤認される方が多かったので補足です。スクール認定なしでも、まったく国土交通省の飛行申請は可能です。あくまで団体が「この人、OK」と言っているだけなので、国土交通省は関係ない話です。

ドローンパイロットの求人募集は?

ネットで調べられる限り、パイロットの求人募集をおこなっている企業は全国で4・5件です。

給与は、月給16万円や月給20万円ほど。

ドローンパイロットになったからと言って、決して引く手の数多ではないのが現状です。「ドローン操縦士の人数が足らない」と煽り気味ですが、これが現実です。

まだまだ産業が成熟していないのも要因としてありますが、今は個人事業者や少人数企業が活動しており、企業に就職するという形はほとんどありません。

ドローンの求人募集
ドローンの活用が目立ってくるようになり、ニュースにも取り上げられる機会も増えました。 それを見て考えてしまうのが「ドローンやってみたい。ドローン会社で求人あるのかな?」という

しかし、ネガティブばかりではなく、これからドローン産業の成長期に向かっていくので変わっていきそうな気がします。

最後に、パイロットに必要なのは?

これは完全に個人的主観です、という前提で。(いろんな考え方があるうちの1つですね)

ドローンの操縦は、とにかく実践です。

車の運転のようなイメージですね。運転初心者には、とにかく運転!という言葉があるとおりです。また日頃から運転していないと、忘れてしまったり、難しく感じてしまったりしますよね。

同様に練習なくては、ドローンに慣れません。また日頃からドローンを操縦していないと感覚が鈍ってしまいます。

さらに言えば、クルマの運転同様にセンスも必要だと思います。

3次元で空間を読み取り、空間を記憶して、かつ頭のなかを俯瞰的にする。何をどう見せたいのか、どの位置にいればいいのか、その場で判断する。

上昇・下降、前進・後進、旋回、カメラ角度など、同時にコントロールする。

ドローンが飛行している間は、一瞬一瞬の判断やテクニック、そして空間を立体的に掴むセンスが必要不可欠です。

そして最後に、ドローンパイロットは「度胸」が重要なのではないかと感じています。

ドローンを飛ばそうと思っても、やはり墜落は切っても切り離せないので、徐々に技術・知識も高める必要もあります。

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「ドローンは墜落しますか?」と聞かれることがあります。目の前で飛んでいるドローン、それは気になりますよね。 その時に即答しているのは「墜落します」の直球返答です。 決し

ドローンを飛ばすには、法律の知識、安全管理、もしものときの対処技術など、やはり必要になってきてしまいます

法律が深く関わる商品(=ドローン)なので、最低ラインのことはしないと違反になってしまうのは法治国家の日本では仕方ないことですね…。

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あとがき

とは言っても、やってみないとスタートできないので、まずはドローンを飛ばしてみて楽しさを見つける、スタートするキッカケの一つにする、というのがいいかもしれませんね。

200g未満のドローンなら航空法の制限はないので、安心してドローンを飛行できますよ!

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