ドローンスクール「公認制度」導入へ。どこまで浸透するかは国交省の審査次第!?

ドローンスクール「公認制度」導入へ。どこまで浸透するかは国交省の審査次第!?

こんにちは、ドローンカメラマンの早川です。

以前から国土交通省からアナウンスがあった民間ドローンスクールの活用

参考:ドローンの操縦技量の判定に?2017年度以降、民間資格を利用する方針へ。

2017年3月に案内をするとニュースになっていましたが、だんだんとその概要が見えてきました。

今回はその続報について、解説したいと思います。

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公認制度の導入の背景

ドローンは基本的に、規制がないエリアや条件さえ外せば、誰でも許可無しで飛行できるのが現在の航空法です。

ただし、人が多く住んでいたり、人または物件から30m以内の飛行だったり、夜間飛行などは国土交通省への申請の後に、審査、そして許可を取得する必要があります。

2015年12月に航空法が改正され、今まで申請不要だったものが、要申請になったため、月間1000件以上の処理作業が発生。国土交通省も「審査が多すぎてパンパンです」とギリギリの状態が1年以上続いていました

もともとは10日営業日で審査をするのが、3~4週間に伸びでいる現状や審査官から深夜にメールが来たこともあり、本当にヤバイ状況なんですよね。

審査項目の中に、「技量」「知識」という2項目があります。

この2つを審査するのを簡略化すれば、もっとスムーズな申請・許可になるであろう・・・というのが今回の公認制度の導入だと思われます。

スクール公認の内容は?

では、2017年4月からどのような動きになるのでしょうか?

国土交通省は4月から民間団体が実施するドローン(小型無人機)の技能講習について公認制度を導入する。

実技訓練や学科内容のほか教官の配置数など一定要件を満たした団体を同省のホームページに掲載する。修了者には人口密集地などの飛行申請時の審査を簡略化することで適合団体での受講を促し、操縦者の技能向上につなげたい考えだ。

(中略)

同省が新たに導入する公認制度の基準では、講習期間を2日以上とし、受講者に安定した離着陸や一定高度を維持してのホバリングなど実技訓練を課す。航空法で定められた飛行禁止区域や機体の点検項目など安全に関する座学も実施する。

講習団体の運営面ではこれまで1年以上講習を実施しているほか、飛行経歴が30時間以上あり、適切な指導ができる教官を一定数配置することなどを求める。

業界団体やメーカーは操縦方法や飛行技術を教える講習会を各地で開いている。国交省によると、講習の実施団体は数百とみられるが、内容にはばらつきがあるという。

同省は4月以降、希望する講習の実施団体の講習内容を確認し、基準を満たしていると認めた団体を同省ホームページで公表する。

適合団体での受講を促進するため、人口密集地などで国の許可申請が必要な場合、適合団体の修了証明書を持つ人については一定の操縦技能があるとみなす。申請書に修了書の写しを添付すれば、飛行経験や知識に関する書類の提出などを不要とする。

日経新聞「民間のドローン技能講習、公認制度導入へ 国交省」より

この話を要約すると

  • 今までは無法地帯だったスクールだったが、国交省が基準を満たした場合に認定スクールにする
  • スクールは過去1年以上実施、30時間以上の教官を一定数配置
  • 飛行申請時の審査を簡略化するために、スクールで学んだ人を一定の操縦技能があるとみなす

という3点でまとまりますね。

「なんだかわかりづらいなぁ」と思われた方向けに、この3つについて個人的な考察です。

今までは無法地帯だったスクールだったが、国交省が基準を満たした場合に認定スクールにする

ドローンスクール、ドローン学校、ドローン教室など形はそれぞれですが、この1年間で無数の団体が誕生しました。

一般社団法人で展開をしていたり、株主会社として展開していたり、一個人で展開していたり。特に数十万円の学費がかかる「民間資格」は、その筆頭です。

民間資格の提供を売りにしている各団体はいますが、実際には団体ごとに「何を基準で」「何の技量を」「どのように教えるか」というのはバラバラ

例えばAという団体で卒業した人と、Bという団体で卒業した人では技量や知識は全く異なるというわけです。

今回の国土交通省の発表では、その基準を国土交通省が策定し、満たしたスクールの「民間資格」をある一定の評価をするという話です。

例え方は多少語弊があるかもしれませんが、クルマの教習所の認定スクールの思いっ切り簡易版のようなイメージですね。

当然ながら、スクールも「国土交通省に認定されないと干される!」とドキドキものです。

スクールは過去1年以上実施、30時間以上の教官を一定数配置

では、その認定スクールはどのように選定されるのか…というのが、コレですね。

過去1年間というと、ドローンスクールビジネスで初期に開講(つまり2016年4月頃)がまずは対象になりそうです。去年の9月頃にスタートした某団体は対象外になる条件です。

かつ30時間以上の飛行経験のあり、教えられる能力のある教官を一定数配置。この30時間というのは、随分とレベルが下げられているような気もしますが…今後改定されることを願いします。

飛行申請時の審査を簡略化するために、スクールで学んだ人を一定の操縦技能があるとみなす

そしてスクールに通った方が得られるものが、ドローン飛行申請時の「書類の提出量が減る」ことです。

前述の引用をもう一度持ってくると…

申請書に修了書の写しを添付すれば、飛行経験や知識に関する書類の提出などを不要とする。

日経新聞「民間のドローン技能講習、公認制度導入へ 国交省」より

ドローンの飛行申請時には、時にはA4用紙20~30枚になることもあります。修了書を申請時に添付すれば、いくつかの書類を提出しなくてもOKに…。

確かに申請時に簡略化できるのは嬉しいのですが、もし書類の提出枚数が減ったとしても、ゼロになるわけではなく、1/3もしくは半分省略できる程度でしょうか。

これをメリットと感じるのか、どうかは個々の判断ですね…。

個人的には、申請自体は技量や知識がついていれば、飛行申請自体はそこまで難しくないものです。もし書類を省略できたとしても、申請書を提出する行為で3・4分くらいの短縮です。

この認定スクールの運用は、国土交通省の審査次第!?

まだスタートもしていないのでなんとも言えませんが、認定制度を導入して成果を挙げられるかどうかは国土交通省次第だと思います。

特に、一番の要所は「審査」です。

今までは申請書に基いて「審査」→「許可」を出してきました。しかし、もっと審査が厳しくなって「初心者だし、修了書を持っていないから棄却」とふるいに掛ける作業が入るかもしれません。

もしそうなった場合には、スクールに通う人は必然的に増加するはずです。(←国土交通省が特定の民業者に肩入れするカタチに近くなりますが)

少なからずも、今現在のニュースから推測するに、この方向性は全くなさそうです。まだドローンや改正航空法は1・2年と経過していないため、探り探りで運用していこうという思惑も見え隠れします。

あくまで「書類を省略できるよ!」という話ですからね。

しかし、今後、許可を受けた人間の事故や事件が発生した場合には、新しい局面を迎えるかもしれません。

すべては操縦者次第であり、国土交通省の審査次第にも委ねられそうです。

あとがき

マナー違反や違法行為が目立つようになってきました。

国土交通省のさじ加減ひとつで、ドローン飛行自体も大きく揺らぎます。このあたり、今後も注視していきたいですね。

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