映像は印象やイメージに直結して、時として人の決断を後押しすると思う

映像は印象やイメージに直結して、時として人の決断を後押しすると思う

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。

人と人との伝達方法はいろいろありますよね。

文章で伝達する。言葉で伝達する。映像で伝達する。目と耳と口を器用に使って何かを伝えます。

企業PRも同じように、広告やWEB等で何かのメッセージを伝達してます。

今回、私自身がブランディングの映像に影響されてしまった話。

とある選択をするときに「映像ってメッセージ性が強いなぁ」「印象やイメージに直結して、最終的な決断に影響するなぁ」と。

どの企業もブランド化したいと願うけど

時として、ブランド戦略は企業の生命線になりますね。

「吉野家」という固有名詞を耳にすれば、ほぼ万人が思い浮かべるのが「安くて早く食べられる牛丼屋」です。「星野リゾート」なら「非日常を体験できる高級ホテル」でしょうか?

ブランドが確立すると価格競争に巻き込まれず、一定のファンを掴んで固定客化させ、企業として継続的な経営をしやすいと言われています。

そのようなブランド戦略、どの企業も「ブランドを確立させたい」と願うわけです。

数値であらわせない、ふんわりとした物体のないもの。ブランド。

しかしブランドが確立するのは受け手側がつくっていくイメージしかありません。企業がどんなに主体的にブランドイメージをつくったとしても、受け手の中に芽生えなければそれはブランドと言えないんですよね。

とは言っても、企業が指を加えて待っていてもブランドは早々にできあがらないもの。それを企業は映像として、キッカケをつくっています。

例えば銀行。ブランディングの一環として志向は異なる

都市銀行は如実なんですよね。

テレビCMやWEBのCM・WEBサイトの展開している内容が全く異なり、実に興味深いです。

みずほ銀行

みずほ銀行の店舗に行くと、大きく張り出されているポスターが「私は弱い、けど強い」です。

みずほ銀行

みずほ銀行のWEBサイトでも特設ページを設けて、ガンガンと押してくるわけです。

このポスターの端っこに「Jump!」と記載があって、それがブランド展開のキーワードになっているようです。

調べてみると、みずほFGのWEBサイトに書いてありました。

「Jump!」とは東京2020とその先の未来に向けて、お客さまと<みずほ>がともに、大きく成長するための合言葉!

みずほフィナンシャルグループ「Jump!Consept」より

お客様もみずほも「大きく成長する」の言葉と、「スポーツ(オリンピック含む)」が掛け合わせているのですね。

で、ここからが本題です。

これが映像としてどう表現されていて、どうブランド化されていくのか、です。

この記事を書いているのは、ちょうど平昌冬季オリンピックが開催されている最中です。

オリンピックを見ている方なら、ちょっとパワーが与えられてグッときちゃいますよね。(多くは語りませんが…)

ひとによっては「みずほ銀行に好感を持つ」と思います。

何の商品の宣伝も、自社の優位性も伝えていません。

みずほは銀行という分野では業界3位です。これから強くなっていく「みずほ」。それを伝えていくだけの映像です。

平昌冬季オリンピックに合わせて「Jump!」シリーズを展開させていく。いやはや、いまオリンピックを見ているひとなら、心にみずほの印象が残りますね。(ちなみに私は女子カーリングを見てます)

三井住友銀行

かたや、三井住友銀行で一押しにしているのが「カードローン」と「SMBCデビットカード」です。

がっつりと金融商品の売り込みです。

ブランディングは一切関係ない、売上になる商品を売っていくぞ!と言わんばかりの宣伝ですね。

このCM自体はブランディングの一貫ではありませんが、1消費者の立場からこの宣伝ばかりに触れてしまうと、金融商品=三井住友銀行のイメージが創造されちゃいますね

三井住友銀行も、ブランディングのための動画は用意されています。しかしWEBサイトから探そうとしても、深い深いところにあって見つけられません。

簡単に見つけられるのは「カードローン」「デビットカード」です。つまり、この映像に多く触れるからブランドがつくられてしまうわけです。

銀行を選ぶときに考えてしまうこと

銀行にもサービスの違いがあったり、支店の利便性の違いがあったりします。

ただ、上記のようなイメージがつくられた状態で「さぁあ、どっちの銀行?」と聞かれたら、「いいイメージ(=ブランド)」を持っているほうを選んでしまいますよね。

その良いイメージというのは、なかなか変わりにくく力強く定着するもの。

特に近年は、日本ではモノに対する執着は減りつつあり、形のないイメージ(体験含む)が優先されてきています。

ブランドは、受け手の一人ひとりの中に芽生えます。

その種をつくるキッカケとして、映像というのは「一役あるなぁ~」と。

銀行選びという1つのことだけで、「この銀行がいいね」と決断までさせてしまう。なんだかんだ、直感的に見れる映像は影響力ありますね。

あとがき

みずほ銀行のポスターだけだど「私は弱い、けど強い」ってなんだろう??と疑問に残ってしまいます。

一瞬で物事を伝えるのは紙媒体は強いですが、ストーリーを伝えるのは不向きです。

その点でブランディングと映像は親和性が高いですね。

ちなみに私が選んだ銀行は…内緒です(笑。

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