PR
情報爆発時代に必要なメディアの「影響力」とは?~社会が動く「影響力」の正体~

情報爆発時代に必要なメディアの「影響力」とは?~社会が動く「影響力」の正体~

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。

インターネットの普及に伴って爆発的にメディアが増え、膨大な情報にさらされるようになりました。

スマートフォンを開けば、ニュースやSNS、ノウハウ情報や娯楽映像など何でも手に入りますよね。すべてメディアとして発信者がいて、受け手がいるのです。

メディアは「どのような影響力を持っているのか?」。そして「今後のメディアの在り方はどうなるのか?」というメディアと影響力が気になり、1冊の本を手に取りました。

私が書いているブログもメディアの1つと言えます。本の内容と照らし合わせて、私のブログの在り方も書いてみますね。

メディアに携わる人が変化を受け入れる

これだけ情報が溢れている中、かつてのメディアの影響力は格段に低下しました

一昔前は、テレビや新聞の一方通行の情報で、商品が売れたりトレンドが生まれたりしたものです。誰もがその影響力を手にして利用したいはずです。

しかしインターネットの普及によって環境(アーキテクチャ)が変化。好きな時間に、好きな情報を手に入れられて、しかも自分自身がメディア(例:SNS)になれる時代です。

メディアが持っていた影響力はどこに行ってしまったのか?求められるメディアは何なのか?

そのようなメディアと影響力について、過去から現在、そして未来まで紐解いている本が『メディア・メーカーズ 社会が動く「影響力」の正体』です。

存在意義、環境の変化。そして個人型メディア。

メディアの在り方や価値、媒体などあらゆる視点で書いてあり、その中でグッと腑に落ちたセクションをフォーカスしますね。

メディアの存在意義によって影響力の本質が見える

新聞やテレビ、そしてインターネットを含めると星の数ほどメディアは存在します。誰もが見に行くような「ヤフーニュース」のようなメディアもあれば、誰も読みに来ない個人ブログもあります。

世の中に必要なメディア、不必要なメディア。

それを存在意義という言葉で置き換えると、メディアの本当の在り方が見えてきます

米軍が出している機関紙「スターズ・アンド・ストライプス」について記載がありました。

「スターズ・アンド・ストライプス」は、ほぼフルスペックの新聞に近い内容で、世界で毎日約30万部の発行です。(中略)

なぜ、米軍はこんなものを発行しているのでしょうか。この編集者や貴社は軍人であり、公務員です。実は「スターズ・アンド・ストライプス」の歴史は古く、南北戦争中の1861年にその発行が始まりました。太平洋戦争中には、日本軍との戦闘の結果、グアムやフィリピンなど、米軍が占領した地域に印刷機を持ち込んで、必ずそこで占領直後から、早期にどんどん発行していたそうです。(中略)

軍隊には、自らの身の危険を顧みずに、勇敢にチームのために戦う友情物語が付きものです。そして、そうした「武勇伝」や「美談」は単に口伝えに広まるだけではなく、新聞のようなメディアに掲載されるからこそ、無限の広がりを持ち得るわけです。

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 P35より

なぜ米軍が約30万部の機関紙を毎日発行しているかというと「名誉」を維持するため

身を挺して戦う。ただ戦死してしまったら、誰かに勇姿を伝えられません。従軍記者がいるからこそ、物語が記憶される。極限の状況だったとしても、名誉を伝える人がいるから戦える。

戦士したとしても米軍機関紙に名前が残り、多くの人が勇姿を目の辺りにすることがひとつのモチベーションになったと考えられ、メディアの存在意義もここにあるというわけです。

そして、そこに生まれる影響力。

当然ながら発行部数というのは影響力になるわけですが、本質的には「受け手がいる」のが影響力の正体。ものすごくザックリとした書き方ですが。

受け手が望む情報があれば、それが影響力に大きく及ぼす。先の米軍機関紙では「自国に残された家族が状況を知りたい」というニーズはありますね。同時に、兵士自身も戦況を知りたいのを満たしてくれます。

受け手がいる。受け手が求めている。それが影響力の正体というわけです。

言い訳をしないで環境の変化を受け入れることが生き残れる

メディアが星の数ほどある中で、当然ですが淘汰も起きます。無くなってしまうメディアの理由の一つとして、変化に対応できなかったのが挙げられます。

「過去が良かったから」「今のやり方は、私達には合わない」など、環境が変わっているのに自分自身たちが変われなかったが故に、市場から出ていくハメに。

エルメスを例え話は刺激ありました。

エルメスも実に興味深い会社なのですが、そのロゴをよく見ると、書かれているのは馬車です。元々は、エルメスはヨーロッパの福裕な貴族層向けにバグの革細工を作っていた会社ですから、ロゴに、その名残りがあるのです。

さて、今から100年前にエルメスに何が起こったか?自動車が普及する時代を迎え、馬車に乗る人は減少していくわけです。そこで、エルメスは自社のコア・コンピタンスを最高品質の旅行用革製品を作ることを再定義し、「自分たちは何屋なのか?」をいう問いに対して「馬具メーカーである」と答えることをやめたのです。

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 P165より

馬車から自動車へという時代の流れを受け入れて、馬具メーカーであることをやめたエルメス

バッグという新しい活路を見出してブランド化して、今に至る。もし変化を受け入れなかったら、エルメスという名前は存在しなかったですね、きっと。

これと同様にメディアも、紙媒体からWEB媒体へとシフトしてきています。テレビという枠も、いまやyoutubeに視聴者を取られ、刻々と環境が変わってきています。

環境の変化に立ち向かわずに受け入れる。その勇気こそが生き残りの方法といえます。

個人メディアに生まれる信頼

読売新聞、日経新聞、その他にも日テレ・TBSやテレビ朝日やテレビ局。とてつもなく大きなメディアですね。

しかし今、そのメディアの発行部数や視聴率は右肩下がり。影響力が落ちています。

逆に登場したのが個人メディア。ブログやメルマガ、youtubeやツイッターなど、誰でも情報発信できる時代に突入しました。

企業よりも個人に。その大きな流れはこれから先、さらに如実になっていくと言われています。(ドラッカーも言っていますね)

なぜ個人にとシフトしていくのかというと

数十年の時間を通じ、一貫した生身の人間がその責任主体となる「個人」。あなたはどちらを「信頼」しますか。これが、個人型メディアが突きつける究極の問いになるでしょう。

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 P198より

そこに「信頼」があるから

人の顔があって、人の考えがあって、人の生き方が見える。そこに信頼感が生まれる。これは強いですよね。

youtubeで生業をしているyoutuberは、個人だからこそ何百万人とファンが付き、年収1億円以上も稼げるわけです。企業でyoutuberをやっても、個人には勝てないですね。

当ブログを当てはめて考えていくと…

私が書いているブログは月間10万PV以上あります。一応メディアの1つですね。

『メディア・メーカーズ 社会が動く「影響力」の正体』を読んで思ったのが、ブログを書き始めた頃と比べると存在意義も変わってきて、環境の変化もあって…と感じます

ブログを書き始めたのは2016年の年初。その当時はドローンの情報自体が大変少なかったです。「ドローンってよくわからない」のような雰囲気があったため、ノウハウ系のブログ記事を書いていました。

「ドローンと法律をわかりやすく伝えて、多くの人に興味を持ってもらう」それが存在意義だったかもしれません。ちょうど読む方のニーズに合っていたのか、ブログのアクセス数も爆発的に増加しました。

しかし、今はドローン関連の情報サイトが多く立ち上がり、ドローンの情報には困らないくらいに環境が変わっています。正直なところ、ドローンの最新情報は当ブログよりも他メディアのほうが圧倒的に情報量がありますね。

徐々に当ブログの立ち位置も変わってきて、どちらかというとノウハウ系のブログ記事よりもオピニオン系のブログ記事を書くようになってきました。(例えば、Mavicの設定方法などのノウハウ系は他メディアにお任せしようと)

ドローン業界に身をおいている立場として率直な意見を書いていくブログ記事です。例えば↓の記事は、自分自身の職種をある意味否定するような記事内容になっています。

ドローン操縦士は10年後に「消える職業」「なくなる仕事」になるのか?

現場だから感じる空気感や、世の中に流れ入る風潮の違和感を、少しでも文章化して伝えればと。そして個人メディアとして新しい価値観を投じて「この早川って人は、こう思っているんだね」と。

生の声を届けるブログ(=メディア)として、影響力はなくともブログは続けていきたいと改めて感じた次第です。

このブログをメディアとして見たときに、「じゃあメディアって?」と思って手にとった1冊でした。

あとがき

今の変化の激しい時代、影響力を得るのは至難の業ですね。

自分自身だから発信できること、なおかつ継続してできること。その上で「受け手がいる」というのはメディアとして幸せで、大変ありがたいです。

Profile

#