こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。
ドローンの飛行に重要なのがバッテリーです。
最近では小型化および高出力が可能になり、重量200g未満のトイドローンに多く使用されています。
主に「LiPoバッテリー(リポバッテリー)」という種類のバッテリーが使用されていますが、最悪のケースでは自然発火による火事をおこす危険性があります。
ただしくバッテリーを扱うことで、よりバッテリーを長持ちさせる。
今回のブログでは
- LiPoバッテリーの危険性
- 取り扱う上での注意点
- 安全な保管方法
を紹介します。
バッテリーの寿命を長持ちさせて、より多くの時間トイドローンで遊ぶ。トイドローンを購入した後に、ぜひ実行してみてくださいね。
このページに書いてあること
LiPoバッテリーの危険性とは?
多くのトイドローンで使用されているLiPoバッテリーですが、とある特性上、危険性があります。
それは発火です。
強い衝撃を与えたり、ショートさせたり、高温化させたりすると、LiPoバッテリーは発火します。ときには爆発の恐れもあります。
少しだけ想像してみてください。
ご自宅にあるバッテリーが急に発火して、家が火事になる…。発火原因がドローンのバッテリーだと知ったらビビりますよね。
以前にもブログにしたのですが…
FNN「リチウムイオン電池の火災急増 東京消防庁が注意呼びかけ」より
ちょっと画像が分かりづらいかもしれませんが、ドローンのバッテリーが発火しています。
通常とは異なる高電圧の充電器で充電 → リチウムイオン電池がみるみるうちに膨張 → 発火 という流れです。
ここで覚えておきたいのは、取り扱いを間違えるとバッテリーが発火するということです。
取り扱う上での注意点
発火させないために、いくつか注意点があります。
「確かにそうだな…」と思うものもあれば、「え、そうなんだ」と驚くこともありますね。すべてを覚えるのは大変なので、日常生活で起こりやすいのを記載します。
- 指定の充電器でバッテリーを充電する(どうにかなるんじゃねーか、と思わない)
- バッテリーを分解しない(ハサミを使って中身を見ようとしない)
- バッテリーに強い衝撃を与えない(八つ当たりしない)
- 高温な場所に放置しない(夏場のクルマに放置すると炎上する)
- 水に濡らさない・水没させない(雨が降っていたら飛行させない)
- 変形や膨らみがあったら使用しない(俗に言うバッテリーが妊娠してます…)
他にもいろいろと注意点はありますが、大まかに上記の5つくらいが重要な取り扱い方法です。
特に気をつけなければならないのが高温な場所での保管です。
- 夏場の締め切った部屋の中
- 夏場のクルマの中
- 直射日光が当たる場所
バッテリーの寿命が短くなるだけならいいのですが、最悪のケースは自然発火します。
夏場は冷暗所にソッと置いておきましょう。
LiPoバッテリーの安全な保管方法
満充電して保管しない、容量50%くらいで保管する
トイドローンで遊びきった後、「次のために充電しておこう」というのはNGです。
満タンにして長期保管(2週間以上)してはいけません。
保管するときは満タンにした状態で、3.4分くらい飛行させてバッテリーを使用して、おおよそ50%前後まで使ってから保管しましょう。
ざっくりとした理由ですが…
逃げ場を作っておいてあげましょう、ということです。
防炎セーフティーバッグに入れて保管する
LiPoバッテリー専用の防炎セーフティーバッグが数百円で販売しています。
バッテリーを丸裸で保管しておくよりは、こういった難燃性素材のセーフティーバッグに入れておけば、もしものときでも被害は軽減されます。
私もトイドローンのバッテリーは、気休めかもしれませんがすべてこのケースの中にしまっています。
LiPoバッテリーを破棄する場合には?
もしバッテリーが膨らんでしまったり、水没させてしまったり、異臭がしたりしたら、バッテリーを破棄しましょう。
そのままゴミ箱にポイッと捨てると、最悪のケースはゴミ収集車が炎上します。
「え!そんなことあるの?」と思うかもしれませんが、前述したとおり、強い衝撃をあたえるとバッテリーは発火します。ゴミ収集車の内部で圧縮されてショート、発熱・発火するわけです。
もしバッテリーを破棄する場合には、
- ペットボトルの中に5%くらいの食塩水を用意する
- バッテリーを24時間入れて取り出す
- 自治体の指定の方法でゴミに出す
上記の3ステップで発火せずにごみ処理ができます。楽勝ですね。
あとがき
最近はトイドローンの手軽に購入できるようになりました。
それに伴って、バッテリーの扱い方も周知しなければならないと感じています。
バッテリーと聞くと難しい話に聞こえてしまうかもしれませんが、一般的な取り扱い方法を守れば、発火することはありません。
衝撃、高温、水没。この3つの注意はしっかり守ってくださいね。