DJI MAVIC MINI (重量199g)はどこで飛行できるのか?

DJI MAVIC MINI (重量199g)はどこで飛行できるのか?

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。

ついにDJIから日本仕様なドローンが登場しました。

2019年11月に発売される、重量199gの MAVIC MINI(マビック ミニ)です。

日本には航空法が整備されており、ドローンで違法行為をおこなうと罰金刑に処されます。過去にも数十人が摘発。決して舐めてはいけない法律です。

そこで登場するのが、MAVIC MINI。航空法の対象とはならない重量199gのドローンです。

新しいジャンルを切り開く「MAVIC MINI」なのですが、気になるのは「どこで飛ばせるのか?」です。

今回のブログでは…

  • 航空法の対象外ドローンとは?
  • その他の対象となる法律はあるのか?
  • 実際にどこで飛行できるのか?

この3点で説明していきたいと思います。

ちなみに私は発表された直後に「MAVIC MINI」を注文しました。いろいろな規制があるものの、有効活用できるドローンだからです。(はやく届かないかなぁ~)

DJI MAVIC MINI (重量199g)はどこで飛行できるのか?

いきなり結論です。

基本的には、東京23区内でも市街地でも MAVIC MINI を飛行できます。航空法上での制限はありません。

ただし場所によっては、その他の法律や条例に引っかかるため「どこでも飛ばせる」というわけではありません。

航空法の対象外だけであって、他の法律は生きているからです。

もし MAVIC MINI を飛行させるのなら、例えば「東京23区内で、自宅に庭があって、その庭で飛行させる」というのは大概はOKです。

ただし公園や道路、河川敷などは禁止されている場合がほとんです。そのため MAVIC MINI は飛行できません。

「どこでも飛ばせるわけでない」という理由を下記で説明しますね。

航空法の対象外ドローンとは?

そもそもの話ですが、航空法の話です。

ドローンは航空法の対象となっており、その基準になるのが重量200g以上です。つまり、200gを超えるドローンは航空法の対象となり、以下の法的なルールを守らなければなりません

  • 人口集中地区での飛行禁止エリア
  • 人または物件から30m以上離す
  • 夜間飛行の禁止
  • 目視外飛行の禁止
  • イベント時の飛行禁止
  • 飲酒時の飛行禁止 など

重量200g以上のドローンで、上記のルールを違反すると、航空法違反で罰金刑に処されます。過去の歴史の中では、逮捕者が出たり、書類送検になっていますね。

近年では、東京オリンピックや天皇即位など大イベントが重なっており、警察も一斉摘発などをしてドローン操縦者を取り締まっています。

⇒参考記事:警察が本領発揮!ドローン違法飛行で一斉摘発へ(逮捕・書類送検/外国人含む)

そのような航空法なのですが「重量200g以上」という基準を満たさないもの、つまり200g未満のドローンは模型航空機として法律上扱われており、航空法の対象となっていません。

  • 重量200g以上…航空法の対象
  • 重量200g未満…航空法の対象外

今回の MAVIC MINI は重量199gです。

そうなると、航空法で定められている法律的なルール(人口集中地区エリアの飛行禁止や夜間飛行など)の制限がなくなるというわけです。

「わーい、それならドローンをどこでも飛ばせるんだ!」

と思ってしまうのは早合点です。

その他の法律や条例等でドローンが禁止されている

確かに重量199gのドローンは航空法の対象となっていません。

しかし、ここで言うのは航空法だけが対象になっていないことです。ドローンに関わる法律や条例は、その他にもたくさんあります。

それを守らないと航空法違反ではなく、条例違反等に該当します。

では、どのような法律や条例があるのでしょうか?

小型無人機等飛行禁止法

警察がメインとなって運用されている「小型無人機等飛行禁止法」があります。

小型無人機と名称がついているようにドローンが対象となっています。ここで重要なのが、重量は関係ないこと。つまり、すべてのドローンが対象になっています。

この「小型無人機等飛行禁止法」とは、

  • 国の重要機関の周辺では飛行禁止
  • 特別なイベントがある場合は飛行禁止

となっており、たとえ重量100gのドローンでも、違法飛行すると懲役もしくは罰金刑に処されます。

⇒参考記事:重要施設エリアの「小型無人機等飛行禁止法」解説と申請通報方法について

例えば、MAVIC MINI を皇居周辺で飛ばそうものなら、この小型無人機等飛行禁止法でパトカーに囲まれます。

都立公園・庭園(全81箇所)はドローンNG

ドローンは広い場所で飛行させたいですよね。広い場所をすぐに思いつくのは都立公園です。

しかし東京都の条例として、2015年4月28日よりドローンを含めた小型無人機の使用を禁止しています。

理由は、都立公園条例の「管理に支障がある行為をすること」に該当するとのこと。許可制というわけではなく、一切の禁止になっています。

ここでも重量200g以上などの基準は関係ありません。すべてのドローンが禁止されています。

⇒参考記事:東京都立の公園・庭園(全81)のドローン飛行は全面禁止。

通常の公園や施設なども条例でドローンNGの場合あり

「普通の公園だったらどうなの?」と思う方はいますよね。

ただ、航空法の対象ではないドローンだとしても、行政側の条例でドローン禁止になっていることが結構多いです。

例えば、神奈川県横浜市の公園。

横浜市公園条例(公園の設置 及び管理のため)

条例第5条第10号において、危険な行為の禁止及び 他人の迷惑になる恐れのあ る行為の禁止を定めており、ドローンの飛行は、解釈上、これに該当するものとして原則禁止。

国土交通省航空局「無人航空機の飛行を制限する条例等」より

「他人に迷惑のかかる行為」として原則禁止しています。

各市区町村や都道府県の条例によって、禁止行為とされており、場合によっては罰則規定(罰金)もあります。

このあたりは、国土交通省航空局の「無人航空機の飛行を制限する条例等」に記載があるのでチェックは必要です。(※あくまで国土交通省がまとめているものため、すべてではないはずです)

事前に公園管理事務所などに電話して確認したほうが良いかもしれません。

上野公園

公園によっては、立て看板に「ドローン禁止」と書いてることが最近は増えてきました。

⇒参考記事:ドローンは公園で飛行させていい?まずは公園管理者・管理事務所に確認しよう。

道路交通法で道路上もドローンNG

「公道でドローンを飛ばしちゃおう」と思ってしまうのも危険です。

道路は警察が管理しており、道路交通法があるのは皆さん知ってのとおりです。道路交通法の中でも禁止行為があります

道路における禁止行為について

道路交通法第76条では、何人もいかなる場合にあっても、交通の妨害となるような方法で物をみだりに道路に置いたり、道路上の人や車を損傷させるおそれのある物を投げるなどの行為を行うことは禁止(絶対的禁止行為)されています。

警察庁「道路における禁止行為について」より

さらに、具体的な禁止行為として

道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為

も記載があります。

道路上でドローンを飛行させていたら、急にトラックが走ってきて衝突…なんてことも容易に考えられますよね。

運転手側にとっても交通の危険を生じされるため、道路上でドローンを飛行させるのはもってのほかです。

⇒参考記事:ドローンを道路の上空に飛行するのは?道路での離発着は?ドローンと道路のグレーな関係。

他人の土地でドローンを飛行させるのは土地の所有権の侵害

「あの空き地でドローンを飛ばしちゃおうぜ!」

というのも、民法にある土地の所有権の侵害に当たる恐れがあります。不法侵入にもなりますね。

土地には、所有者や管理者が存在します。

第三者の所有する土地の上空で無人航空機を飛行させる場合、所有権の侵害とされる可能性があります

国土交通省「無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン」より

これは空き地だけの問題ではありません。

例えば、京都の金閣寺の境内。

「航空法が関係ないからドローン飛ばそう!」と思っても、金閣寺の敷地内で勝手に飛ばそうものなら、金閣寺の住職がブチギレて警察に通報するのは当たり前ですね。

その他の観光地でも同様です。

お城を撮りたいと思って、例えば小田原城で MAVIC MINI を飛行させようとするなら、公園管理の警備員が駆けつけて通報されますね

んー、ちょっとだけでも頭を使えば分かりきったことですね。

もしかしたらその他にも…

ドローンに気を使っていないとわからないこともありますが、結構条例でドローンを規制しているところがあるんですよね。

下田市の海岸(浜辺)では、海水浴場を含む都市公園・自然公園・漁港など条例でドローン禁止しています。

⇒参考記事:海水浴場でのドローン飛行、条例等で禁止されている場合あり。

航空法以外でもドローンは法律にかかる場合が多いため、「わからないよ」という方は↓を見てみてください。

⇒参考記事:ドローン規制&法律を知りたい!ドローン飛行のガイドライン(総集編)

実際にMAVIC MINIは、どこで飛行できるのか?

なんだか、いろいろと書いていくと雲行きが怪しくなってきますね…。

では実際に MAVIC MINI を購入した場合は、どこで飛ばせるのかを現実的に考えてみましょう。

自宅の庭や知人の畑

自宅の庭で飛ばすのは全く問題ないですね。

友達や知人が所有している土地で「ドローン飛ばしてもいい?」と聞いてOKなら大丈夫です。

例えば、畑を所有している知人がいるのなら、結構広いスペースを飛行できるのではないでしょうか?

河川敷(NGな場所を除く)

河川敷は、河川事務所が管理しているため、原則的にその指示に従うものになります。

ざっくりと河川敷はOKな場合が多いですが、対象の河川事務所によってはドローンすべてを禁止している場合があります。

例えば、京浜河川事務所では、

京浜河川事務所の管理する河川(民有地、自治体管理の公園等(占用地)を除く。)においては、ドローン、ラジコン飛行機等の無人航空機(航空法施行規則第209条の3第1項第4号に規定する模型航空機を含む。)(以下「無人航空機等」という。)の飛行は、航空法及び『無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン』の注意事項を守って飛行させることができる場所はごく限られていることから、航空法による許可または承認の有無にかかわらず、原則「飛行させることができません。」

京浜河川事務所「京浜河川事務所管内における無人航空機の飛行について」より

航空法の許可の有無などに関わらず、すべてのドローンを飛行させることができません、と明言しています。

かわって、荒川下流の河川敷にある荒川下流河川敷事務所では、

■危険・迷惑行為(安全対策や防音対策などがない河川敷で実施した場合、他の利用者や付近住民に危険や迷惑を及ぼす行為) (省略)

3.無人航空機(ドローン・ラジコン機等)は飛ばさない。

但し、利用目的について公共性が高く、飛行エリアの安全が確保でき下記の3要件を満たす場合は、飛行することが可能となります。

  • 要件1:航空法第132条で定める飛行の禁止空域においては、飛行について航空法の許可を得ていること。
  • 要件2:航空法第132条の2で定める飛行の方法を守ること。ただし、それによらず飛行させるときは、航空法の承認を受けていること。
  • 要件3:占用地においては占用者、その他においては荒川下流河川事務所の確認を受けていること。

なお、事故や災害時に、国、地方公共団体、警察及びこれらの者から依頼を受けた者が捜索又は救助を行うために無人航空機(ドローン・ラジコン機等)を飛行させる場合は適用されません。

荒川下流河川事務所「新・荒川下流河川敷利用ルール」より

特定の要件を満たしている場合は、河川事務所の許可を得てドローンOKになります。

このあたりは、河川事務所の判断に委ねるところが多いため、対象エリアの河川事務所に電話で聞くのがベストです。

その他に「OK」と言われた場所

土地を管理している管理者がOKを言えば、基本的にはその場での飛行は可能です。

自宅以外で飛行するとしたら、確認行為はMUSTになってきますね…

DJI MAVIC MINI (重量199g)は自由に飛行できるのか?

ちょっと知った人だと「重量199gならどこでも飛行できる」と勘違いしてしまいますが、実際には自由に飛行することはできません。

まずは、国土交通省航空局から出されているドローンのガイドラインをしっかりと読んでいきましょう。

無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン

ドローンは他人を怪我させるリスクがあります。またテロ扱いとされて脅威に感じる方もいらっしゃいます。

何度も書きますが、航空法では対象外ですが、ドローンはドローンです

そのことをしっかりと忘れてはいけませんね。

とは言っても、航空法の規制がないだけでも、すごいこと

航空法の対象のドローンだと、エリアや飛行方法にも大きな制限が付きます。

ただ、今回の MAVIC MINI なら↓のような航空法は関係ありません。(対象外です)

  • 人口集中地区での飛行禁止エリア
  • 人または物件から30m以上離す
  • 夜間飛行の禁止
  • 目視外飛行の禁止
  • イベント時の飛行禁止
  • 飲酒時の飛行禁止 など

これだけでも、どれだけのひとが救わるのか…。

いままで航空法に苦しめられてきた方なら、めちゃくちゃ重量199gの意味がわかるはずです!

ツイッターで言いましたが速攻で買いました笑

あとがき

いままで重量190g台のドローンは存在していましたが、DJIが発売したのは、ドローンの世界を切り開きましたね。

もともとは、アメリカの条件をクリアする249gの MAVIC MINI だったのですが、日本のために特別なバッテリーをつくって199gに抑えました。

DJIも日本が重要なマーケットだと認識しているんですね。この MAVIC MINI が売れないとなると、今後、このジャンルは厳しくなっていきますねぇ。

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