映像の世界に住む人間にとって映画「1917」は心を奪われ過ぎる話

映像の世界に住む人間にとって映画「1917」は心を奪われ過ぎる話

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川です。

2020年2月、話題の映画『1917 命をかけた伝令』はご存知でしょうか?

なぜ急に映画の話を持ち出すかと言うと、カメラワークも構成もヤバすぎて斬新だからです。

あり得ない「ワンカット風」な映画と、緊張感を与え続ける飽きさせない「戦争実話」を組み合わせた「1917」という映画。

今回のブログ記事は…

  • 1917はどのような映画なのか
  • 私が心を奪われた3つの理由
  • メイキング映像でさらに興味が高まる

その3つを中心に「映像に関わるひとなら是非見てほしい映画」として絶賛する四方山話です。

この映画を制作するにあたって、どれだけ演者が苦労したのか…どれだけ撮影チームが苦労したのか…。

2020年、数多くの賞を獲得するのは間違いありません。

映画『1917』って何?

コロナウィルスの影響で、各地が自粛ムードになりつつあるため、そこまで新作映画は話題になりにくいかもしれません。

ただ、映像制作に関わる人間のなかでは話題作な映画です。

なぜ話題になるのか?

それは、最初っから最後まで「全編ワンカット風」で撮影しているからです。

通常はシーンごとにカットを入れて展開していきますよね。しかし「1917」では、ほぼほぼワンカットでストーリーが続いていくのです。

「今までにない映画」だからこそ「それで120分の映画が成り立つのか」が焦点になるわけです。

まずは、予告編を見てみてください。

予告動画は残念ながらシーンごとに「カット」されているため、本来の醍醐味が伝わりにくいですね。

しかし、この予告だけでも臨場感たっぷり、高クオリティを感じざるを得ない戦争映画です。

ざっくりいうと…

  • 1917年のイギリス軍・ドイツ軍の戦場での伝令を受けた兵士の話
  • 実際にいた兵士の実話
  • 伝令を伝えるために無我夢中で突き進む1日の様子を映画化

という概要の映画です。

見どころは前述しているようにワンカット風で構成されていること。

そこでネタバレしない程度に「1917」の心を奪われる理由について書いていきますね。

「1917」に心を奪われる理由

ぶっちゃけ、この映画は「普通に映画を見に来た人」にとっては、そこまで感動がないかもしれません。「なんかテンポが悪いよなぁ」と感じてしまうひとが多そうです。

しかし、普段から「映像制作に関わっている人」からすると感動の嵐

私自身も映画やドラマといった長編モノの撮影協力をおこないます。演者さん、エキストラ、撮影部、照明部など、1現場で撮影に関わる人数は50~200人。

たった1つのシーンを撮るために、約15秒のために、膨大な人数が裏方で動いています。それだけ映像を作るのは、綿密な演出と緻密なタイムスケジュールが必要となります。

数秒ごとにカットを切ることで多少なりとも労力が軽減できているところもあります。

しかし、ワンカットはヤバいです。

セリフのミスもできません。カメラワークのミスもできません。すべてが同時に動き、パズルのピースが合わさっていかなければ成り立たないシロモノです。

「1917」はワンカットに徹底的にこだわった映画です。

なぜ、それが成り立つのか…心を奪われるくらいのクオリティに仕上がっているのか…

3つの視点からお伝えします。

理由01. ほぼワンカットで撮影されている

通常の映画構成ではあり得ない「ワンカット」風で物語が進んでいきます。

つまり、カット(切れ間)がないため、同じカメラがずっと撮り続けていて、セリフも登場人物もすべてワンカットで撮っています。

これ、本当にすごいんですよね。きっと演者も大変ですし撮影部も大変。すべてのタイミングが合わないとNGになってしまうから。

しかしそのワンカット風のおかげで、あたかも視聴者がその場にいるような圧倒的な臨場感を得られます。そして「物語を事実」として受け入れられます。

この演出の効果は計り知れません。

PR用として3分間の映像が公開されています。

「いったい、どうなっているんだ…」と思いますよね。

演者の動きに合わせた意味のあるカメラワーク、そして決してフレームアウトしない

完璧すぎです。

ただ注意が必要なのが、映画のプロモーションでは「ワンカット」で撮っていると大々的に展開していますが、実際のところはいくつかカットが切れています。

まるまる120分がワンカットではなく、ストーリーに沿っていくつか場面ごとにカットされています。

例えば「水に入る」「暗闇に入る」そうしたストーリーとして時系列を進めるためのカットです(これは実際に見ていただいたほうがいいかも)。

カットが切れているからと言っても、映画のスタートから20~30分くらいはワンカットでずっと続いていきます。もはや、これだけでも見ものです。

  • カメラがどこを通るのか…
  • なぜ水上をスムーズに移動しつづけられるのか…
  • どのタイミングで脇役がアクション(セリフ)をするのか…

ストーリーを見るよ言うよりは、思わず撮影現場を想像しながら見てしまうほどです。

理由02. 緊張感のある題材が間延びさせない

一般的にカットしない映像(数十秒続きっぱなしの映像)は、観ている方は飽きてしまいます。

画替わりがしないため、どうしても間延びしてしまうからです。

そのため「ワンカットで撮れば、いい映像になる」というのは飛躍しすぎて、視聴者のことを考えるのならワンカット撮影は効果的ではありません。

「え、じゃあ、1917は??」と思いますよね。

1917に限っていてば、チョイスした題材がベストマッチでした。「緊迫とした戦場という緊張感が途切れない題材」のため観ていても飽きないのです。

  • 敵が迫ってきている
  • 物陰に隠れないと見つかる
  • 走りきって逃げないと追いつかれる

そのような「いつ敵に撃たれてしまうのか」とハラハラしてしまうため、逆にワンカットのほうが緊張感が途切れません。

戦争という題材だからこそ、ワンカット撮影が生きています。

理由03.映画として成立している

ただ単純にワンカットで撮影して、話題にしたいだけではありません。

映画としてのストーリーも王道をいっています。

  • 友情
  • 生と死
  • 使命

あらゆる要素を組み込んで、「1917」のサブタイトルである「命をかけた伝令」を肌で感じ取れる映画です。

撮影手法、ストーリー、演出。

そのすべてが組み合わさっているからこそ、「アカデミー賞」や「ゴールデングローブ賞」など受賞していると言えます。

メイキング映像を公開して興味が高まる

日本では映画公開に合わせて、メイキング映像をYoutubeで公開しています。

これも観ていて感激します(笑。

手持ちで撮影しつつ、途中からはワイヤーに移し替えて、そのまま撮影続行。途中、カメラをジープに載せ替える。

そのような映像制作者なら、ヨダレが出てしまうほどの貴重なメイキング映像です。

メイキングを映画公開に合わせて見せられたら、映像の世界に住む人間として、「行く」という選択肢しかないです。

あとがき

もちろん私は速攻で映画館で観に行きました。

圧倒的な現場の臨場感と、映像の没入感。

きっと、これから先、誰も真似できない映画だと思います。あまりにも完成度が高すぎて、誰も真似をしようと思わないですから。

ちなみに、どこかのシーンでドローンを使っているようでした。エンドロールの中に「Drone Pilot」の名前がいくつか記載があったので。

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