こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。
2020年~2021年にかけてDJI社のドローンが新発表されてきました。
過去のDJIドローンと比べると、少し流れが変わってきているような気がします。微妙に商品名に変化があったり、Mavicシリーズが主力だったり。
「DJIのドローンは今度どうなるんだろう?」そんなモヤモヤっとした気持ちが出てきましたので、ゆるい記事として勝手に考察してみました。
- ここ数年のDJIドローンの流れの振り返り
- 2021年からのマーケット変化
- これからDJIドローンはどこに向かっていくのか
この3つを中心に「今後のDJIドローンはどう展開していくのか?」を執筆していきます。
(※あくまで勝手な考察なので本気に受け取らないでくださいね)
このページに書いてあること
今後のDJIドローンはどう展開していくのか?
未来はどうなるのか分かりませんし、DJIの中の人ではないので全くの当てずっぽうですが、今までの流れから「どうなるのか?」を考えてみます。
- DJIドローンは個人向け・産業向けを大きく分けて展開していく
- 先細るマーケットから個人向けドローンは今までよりは縮小していく
大きくこの2つがメイン路線になっていくのかなぁと推測しています。
DJIは商品の販売であるフロービジネスに加えて、DJI Care Refresh や DJI Select などのストックビジネスも積極的に行ない始めています。
しかし、コロナ禍による生活様式の一変、そして法整備。ドローンにとってはマイナス材料が多く、今後のどう展開するのかが難しそうな気配です。
そこで今までの流れから、これからについて、テキスト化していきます。
ここ数年からDJIドローンの流れは何が変わったのか?
つい2~3年前はDJIドローンの全盛期だった気がします。
Mavicシリーズが大きく躍進して、「Pro」「Zoom」「Air」「Mini」など各ニーズにあった新製品を立て続けに発表していきました。
随分昔から言われてきたことですが「ドローンを小さくするのが目標である」と話があるように、とにかく「小さく」「小さく」してきたのがDJIです。
そして「Mini」の登場は「DJIは目標地点にゴールした」と個人的に感じました。理由は米国向けに249g、日本向けに199gを達成したから。
ここで「やりきった感」があったのではないでしょうか。
この時期あたりから、DJIドローンから発売される名称が変わっていきます。
例えば、「 DJI Mavic Mini 」の次のバージョンでは「DJI Mini 2」となっています。新しく発売されたFPV専用のDJIドローンは「DJI FPV」になっているように、「Mavic」といったシリーズ名がなくなりました。
これは言い換えてみれば、今まで「Phantom」や「Inspire」「Mavic」と言ったシリーズ名を出すほど新商品をつくっていかない、つまり「DJI ◯◯」だけで展開できる製品数になるとも考えられます。
現に「DJI Mini2」は、DJIの小さいドローンの位置づけになっており、「DJI FPV」も「DJI Air 2s」も同じですね。(OzmoやRoninといったシリーズ名もなくなりましたので全体的な方針かもしれませんが)
これから想像できるに「Inspire」や「Phantom」シリーズの名称もなくなり、
- DJI Inspire 3 → DJI Professional 3
といったDJIドローンの中での「役割」がそのまま名称になると考えられます。
この1年間でDJIから発売されたドローンは
- Mavic Air 2 :2020年4月28日
- DJI Mini 2 : 2020年11月5日
- DJI FPV : 2021年3月2日
- DJI Air2: 2021年4月15日
この4つになるわけですが、個人用途のホビー向けドローンです。比較的業務用途であるPhantom4やInspire2は4年以上前になります。
以前からネット上での噂では、開発中のPhantom5の写真がリークされていたり、Inspire3 の出る出ないの話もありました。
そういえば「PhantomシリーズやInspireシリーズを開発、試作しているけど、トップがOKを出さない」という噂話も海外ではありましたね。(←真意は不明です)
そうしている間に、Mavicなどの個人用途のドローンが躍進してしまったのですがら、DJIの向かっている方向性は、あえて言うまでもありません。
ドローン販売市場のマーケットを考えると?
2020年~2021年にかけて、世界中でコロナ禍の真っ最中であるのはご承知の通り。
外出を制限されたり、旅行や遠出もしにくいのが現況です。
そのような状況下において「ドローンを飛ばしにくのか?」と考えたら、頻度と言った面で限りなく低いです。世界中でも同じです。
以前よりも個人用途のドローンが売れるというわけでもありません。と同時に、日本ではドローンの法規制も強くなっていきます。
「Mavic Air 2s」といった個人向けドローンは、趣味レベルで考えると機能的にもオーバースペックであって、完成形に近いのではないかとも推測できます。
- マーケットが縮小する状況下にある
- 個人向けドローンもすでにオーバースペックである
と考えると、DJIドローンの新製品は縮小していくのが自然な流れです。
逆を言えば、ドローン市況でニーズが高くなっていくのが「点検検査」「農業」といった特化型の産業用ドローンです。
- Matrice 300 RTK
- Agras T20
といったドローンは、未来的にマーケットが広がっていくこと、製品単価が高いこと、を考えると営利企業として積極的に開発していくのは至極当然です。
売れるものを、高単価で売る。
個人向けドローンと産業向けドローンの2つを示した場合、やはり後者を重要視していきそうな気がします。
DJIドローンはどこに向かっていくのか?
もし私がDJIという企業であったのなら…と仮定の話で、今後どうしていこうかと考えると。
大きく3つの展開にするかもしれません。
01. 個人向けドローンは年間1つだけ
「Mavic」も「Phantom」もなくなった今、特にシリーズにこだわることなく、年1くらいでマイナーチェンジなドローンを出すくらいでしょうか。
いまさらPhantomの後釜を出したところで売れませんし、Mavic Pro の後釜も「Air 2s」の完成度が高いため必要ないですし。
もう次の「Air 3」改め「DJI Standard」と銘打って「いいものできたね」で満足しそう。すべてのユーザーはこれだけ買っておけばOKだよ、と。
強いて言えば、ソニードローンの対抗馬としてInspireの後釜を1つ出す、そしてコロナ禍に対応するよう屋内専用のミニドローンを出すくらいでしょうか。
02. 産業用ドローンを水面下でセールスしまくる
DJIドローンは米国や日本の公的機関から「使用禁止」とされてしまいました。
国産ドローンが再起をかける中、DJIドローンは「性能」と「価格」で圧倒していますので、「点検・検査」「農業」といった産業分野に、いち早く市場を取っていき先行者利益を獲得したいですね。
世界を見渡したとしても、個人用途よりは産業向けドローンのほうがビジネスが大きいはずです。
03. ドローンだけではなく、カメラ産業、自動車産業に参入する
もうすでに始まっていることですが、ドローン以外の産業にシフトしていきそうです。
企業の方向性は、人材採用を見れば見えてくることもあります。2021年春の段階で、DJI JAPAN に限って言えば、カメラ関係のエンジニアを積極採用しているように見受けられます。
ドローンだけではなく、別産業にも手を伸ばしていく。そういった企業転換の準備も進めていくのは必然ですね。
あとがき
というわけで、ここまでグダグダと書きましたが、いろんな考えがある世の中です。もちろん異論は認めます!(笑)
私の本意としては今まで以上にDJIドローンが繁栄することを強く願っています。