ドローンの補助者は何歳から可能なのか?

ドローンの補助者は何歳から可能なのか?

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。

ドローン飛行にあたって「補助者」というワードを耳にする機会があるかもしれません。

その補助者というのはドローンの安全飛行のために必要な人員なのですが

「誰でも良いの?子どもでも良いの?」

と言った疑問を抱くのは決して不自然な話ではありません。

そこで今回のブログ記事では…

  • ドローン補助者は何歳から可能なのか
  • 補助者にはどのような要件が必要なのか
  • どのような補助者が最適なのか

この3点を中心に「ドローン飛行にあたる補助者の役割」について情報シェアします。

一緒に連れて行った子どもに補助者をやらせよう…そういった思惑が通じるのかどうか、ぜひ参考にしてみてください。

ドローンの補助者は何歳から可能なのか?

最初に結論です。

「補助者は何歳から」というルールは存在しませんが、現実的に18歳以上(=成年年齢だと考えられます。

補助者には安全管理の役割を担わなければならず、ただ立っていればOKというわけではありません。

その役割を鑑みると万人に当てはめた場合、18歳以上なら最も可能な年齢です。(もちろん、中学生や高校生でも能力の高いひとならドローンの補助者は可能です)

では、なぜ現実的に18歳以上と考えるのか。

その理由について、以下、解説していきます。

補助者にはどのような要件が必要なのか

前述した通りルール上、補助者の年齢制限などありません

年齢という数値がないため、極端な発想で言えば、3歳の子どもを補助者にすることも可能です。

ただこれは数値だけを見ているのであって「補助者にはどのような役割があるのか?」という側面を考慮しなければなりません。

ドローンの飛行禁止エリアおよび禁止飛行方法において、国交省から飛行許可を得た場合に補助者が必要になってくるケースがあります。

その際の補助者の役割は以下の主に3つです。

3.安全を確保するために必要な体制

  • 安全を確保するために必要な人数の補助者を配置し、相互に安全確認を行う
  • 補助者は、飛行範囲に第三者が立ち入らないよう注意喚起を行う。
  • 補助者は、飛行経路全体を見渡せる位置において、無人航空機の飛行状況及び周囲の気象状況の変化等を常に監視し、操縦者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行う。

国土交通省航空局標準マニュアル①より

要約すると「相互の安全確認を取りつつ、第三者に注意喚起をおこなう。また飛行状況や気象状況の変化を見て操縦者に必要な助言をおこなう」です。

年齢という視点だけで考えた場合、「第三者に注意喚起をおこなう」のはややハードルが高いです。

例えば、飛行範囲の中に全く知らないオジさんが入り込んできたとして、小学生・中学生が1人っきりの状況で「すみません!ドローンが飛行するので入らないでください!」と言えるか否か。

私自身が中学生だったとしたら、思いっきり勇気を出さない限り、大の大人に対して注意喚起はできないですね。

さらに「飛行状況や気象状況の変化を見て操縦者に必要な助言」というのも、ある程度の判断力を求められます

「あっち側の雲行きが怪しく、風も強まっています」「数十人の団体が飛行経路の近くに30秒くらいで近づきそうです」などの助言を操縦者に伝えるのは高校生でも出来そうです。

ただ、高校生も能力値の差はある年代ということを考えると、18歳以上(=成年年齢)なら大多数のひとが役割をクリアできると思われます。

補助者は突っ立っているだけではありません。

このような補助者の要件を前提にした時に「3歳の子どもが第三者に注意喚起ができるのか?」の可否は言うまでもありません。

補助者の役割をクリアすれば何歳でも大丈夫ですなのですが、人間の成熟度や社会経験を加味すれば現実的に18歳以上が妥当と考えられます。

どのような補助者が最適なのか

今回は「何歳」という年齢視点だけで見た場合の補助者になります。

補助者の役割をクリアできれば「誰でもいい」というのは半分正解であって半分不正解です。

補助者の本来の目的は安全を確保するためです。

そこを突き詰めた場合、決して誰でも良いで済まされるわけではありません。では本来ならどのような補助者が最適なのでしょうか?

ざっくりと現場目線で記載すると…

  • ドローンの操縦経験があり、飛行距離や風圧抵抗が分かる
  • 広い視野で状況の変化を読み取れる
  • ドローンの飛行、人物の動きを予測できる

こういった方が補助者として最適であって2人分・3人分を担ってくれるのですが、実際問題、できるひとは多くいません。

そういう意味で「誰でもいい」というのは半分正解であって、その半分を埋めていくのは操縦者側のディレクション次第になってきます。

操縦者がどう安全管理を進めていくのか、どう補助者に指示をしていくのか、それによって安全の確保レベルは雲泥の差です。

ドローンの補助者というニッチすぎる分野は難しい面もあります。

ただ実は大きな差ができやすいのも補助者です。「有能な人」と「普通の人」の違いについて気になる方は以下ブログ記事を参考にしてみてください。

ドローン補助者
ドローンの特定飛行下において、必要となってくる補助者。 一般的には「ひとだったら誰でもいい」「未経験者でもOK」なのですが、実際にはドローン補助者の中でも雲泥の差があり、「有

あとがき

少し斜めからのブログネタにはなりますが、以前、「5歳の子どもを補助者にしまして」という話を思い出して今回深堀りしてみました。

実際には何歳でもOKですが、現実的に注意喚起ができたり助言できるのは「大学生以上(18歳)だろうな」という主観からなのであくまで目安にしてください。

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