ドローンを宅配する時に注意すべき損害賠償について

ドローンを宅配する時に注意すべき損害賠償について

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。

所持するドローンを宅配するときに「クロネコヤマト」「ゆうパック」「佐川急便」などに発送依頼を考えると思います。

「安くて便利なところでいいや」と思いがちですが、ドローンは意外と高額商品。各社の損害賠償制度に違いがあるため要注意です。

そこで今回のブログ記事では…

  • 30万円を超える各社の損害賠償制度の違い
  • 最適な宅配サービスは?

この2点を中心に「ドローンの宅配の最適解」を情報シェアします。

ドローン以外にも高額商品を発送する際、役立ちますので覚えておくと便利かもです。

ドローンを宅配する時に注意すべき損害賠償について

1荷物が30万円を超える場合「ゆうパック」もしくは「佐川急便」がオススメです。

理由は、損害賠償制度で

  • 損害賠償額をオプションで増額できる
  • 損害賠償の限度額まで修理など対応できる

この2つがあるからです。

その一方、クロネコヤマトでは1荷物30万円を超える場合は、どんなに便利であろうと宅急便を利用するのはオススメしません

例えばMavic3やInspireシリーズなどと言ったドローンは1荷物30万円を超えがちですので要注意です。

1荷物30万円を超えない場合には、基本的にはどこも賠償制度は似たりよったりなのでお好きなところに依頼して大丈夫です。

では、具体的にどのように損害賠償が違うのか、以下深堀りしています。

30万円を超える各社の損害賠償制度の違い

一般的に利用できる宅配サービスの損害賠償制度はどこに違いがあるのか、各社の違いについて説明します。(※法人契約での宅配は除く)

クロネコヤマト

ヤマト運輸のクロネコヤマトは発送場所も多く、利便性の高い宅配サービスです。

しかし宅急便は「一梱包の価格が30万円(税込)を超える荷物」は送れないものとして分類されています。

第六条 当店は、次の場合には、運送の引受けを拒絶することがあります。

七 荷物が次に掲げるものであるとき。
イ 当店で特に引受けを拒絶すると定めたもの
②荷物の価格により拒絶するもの
荷物一梱包の価格が三十万円を超え

宅急便約款(認可年月日:令和6年3月29日)より

1荷物が30万円を超える場合は、サービスとして利用できないのは当然のこと、クロネコヤマトが拒絶もできます。

そのため30万円を超えるドローンを宅配したとしてもサービス規約に違反他状態であるので、途中で「破損した」「紛失した」となっても損害賠償は受けられないわけです。

ゆうパック

郵便局が宅配サービスをおこなっている「ゆうパック」。

こちらは1荷物が30万円を超えたとしても「損害賠償制度:最高30万円まで」の範囲内で、賠償を受けることができます。

例えば、ドローンを配送中に何かしらのトラブルで破損。修理費が15万円だとしたら全額がカバーされます

ただし配送中に紛失された場合は、ドローンの価格が50万円だとしても、損害賠償は最高30万円までになりますね。

セキュリティサービス:損害賠償50万円まで増額可

オプションサービスになりますが「セキュリティサービス」があり420円の加算をすれば、損害賠償を50万円まで増額可能です。

ただし、申し込めるのは郵便局のみで、コンビニや取扱店では受付していません。

佐川急便

BtoBに強い佐川急便ですが、個人でも配送サービスを利用でき、ゆうパックと同様に「損害賠償制度:最高30万円まで」となっています。

ゆうパックと同サービスなので割愛しますが、佐川はオプションで実質3億円まで増額可能です。

運送保険:損害賠償 実質3億円まで増額可

輸送中の盗難・破損などによる貨物の損害を補償する運送保険で、保険金額1万円につき10円で加算できます。

「保険金額」とは、保険事故が発生した場合に保険会社がお支払いする保険金の限度額のことをいいます。 ⇒ 3億円以上の保険金額をご希望の場合は事前に当社の承認が必要となりますので、あらかじめ佐川急便へご 相談願います。

佐川急便「重要事項のご説明」より

保険料1000円を支払えば、100万円の損害賠償保険をかけられ、実質3億円まで増額可能です。

ただし、事前に運送保険包括委任状を記載する必要があるため、やや手間がかかる方法です。

1荷物30万円を超える最適な宅配サービスは?

30万円を超えるドローンを宅配する場合、どこにすれば良いのか悩むと思います。

ここからは個人的な考えですが「ゆうパック」が最適解だと考えています。理由は2つ。

  • 全国に郵便局があり、発送手配をおこないやすい
  • オプション420円で損害賠償50万円まで増額可

利便性とリーズナブルさを考えたら、郵便局でサクッとオプションを含めて手配できるが楽です。

もし荷物の紛失が起きたら限度額までで諦めるしかありませんが、破損や故障でしたら50万円あれば充分です。

「それでも心配…」という方は、

  • 佐川急便に依頼をしてオプションをかける
  • 本体、レンズ、バッテリーなどを別々に発送して複数口にして1荷物30万円を超えないようにする(逆に紛失リスクが高まりますが)
  • 法人個別契約したり、動産保険に入る

送りたいドローンの金額、送った先での重要度によってバランスを取るのが良いと思います。

あとがき

丁寧なサービスのクロネコヤマト一択だったのですが、賠償保険の問題があり、私はゆうパック派になっています。

今まで紛失された経験はありませんが、クロネコヤマトのベルトコンベアにポータブルミュージックプレイヤーが挟まって全損になった経験があります。

金額が大きければ大きいほど、賠償保険は気になるところですね。

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