こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。
ドローンを持っているのなら「有名な観光地を撮りたいな」と思うかもしれません。
しかし、2015年春の首相官邸に落ちたドローン事件以降、各自治体はドローンに対する規制強化。
どこかしくも飛行できない状況になりました。
しかし鳥取県は違います!
誰もが知っている鳥取砂丘を条件付きで飛行OKに変更へ。いやはや、素晴らしいです。
このページに書いてあること
鳥取砂丘は一旦は禁止に。
首相官邸にドローンが落ちた一件で、ほとんどの自治体では「管理する公園ではドローン禁止」を発表しました。
その中には、鳥取県が誇る鳥取砂丘も当然含まれていました。
当時の知事は、以下のように説明しています。
それで今回のそのドローンにつきましても、ラジコンの飛行機等と同等なものであろうということから、この規制の対象にさせていただくことにいたしました。
もちろん全くそう人に危害を及ぼすような可能性のない飛ばし方というのは、それは取締りのしようがないということにはなりますけれども、その辺は、ただ実害が及ぶようなことになってはならないし、これから夏休みの観光の季節も迎えます。
そんなようなことでそうした規制をさせていただこうということであります。
人体に危害を及ぼす可能性ありということで急遽の対応だったのです。
もし飛行させた場合には、罰金5万円がかせられるようになりました。
しかしガイドラインを設けてOKに。
同年、9月1日に施行された鳥取砂丘のガイドライン。そこには、条件付きでドローン飛行OKが加えられたのです。
○模型飛行機等(ドローンを含む。)
・機体が目視できる範囲内で実施する。
・ドローンを使用する場合、操縦者と機体との間隔は、概ね100m以内の目視で
きる距離を確保し、強風時(概ねの目安は風速毎秒5mを超える場合)の使用は
控えるよう努める。
いやはや、凄すぎです!!
全国的にドローン禁止の雰囲気が漂っている中、4ヶ月後に条件付きに緩和してOKに。この鳥取県の寛大な対応に脱帽してしまいました。
もともとスカイスポーツやサンドボードが盛んな鳥取砂丘。「アクティビティ」や「飛行する」といったものに関しては抵抗感が少なかったのかもしれません。
前述のガイドラインを敷いた目的に、こんな一文が記載されています。
アクティビティの発展を通じた鳥取砂丘の更なる魅力向上と価値の向上につなげるため
つまり、言い換えるのなら観光資源として価値を高めて、「観光客を呼び寄せる」と読み取れます。
「こんな考えを持ってくれる自治体が増えればいいなぁ」と思いつつ、もう少し深読みすると、アクティビティに関して言えば遊びたい人が観光地に訪れるので地域にお金が落ちます。
そしてドローンに関しては、ドローンOKになればドローン所持者が撮影をして動画や静止画を友人やネットで見せるため露出度アップ。
「鳥取砂丘で凄いね、実際の目で見てみたい」と観光のきっかけになる。つまり、観光客の増加にもゆくゆくは繋がっていくと思うのです。
宣伝という意味では、強力なツールにもなり得るのがドローンかもしれません。
鳥取砂丘でドローン飛行するためには?
なぜ、こんなブログを書いているのかというと、2016年5月に鳥取に訪れる予定があり「それなら鳥取砂丘に行きたいな」があったからです。
調べていくうちに、鳥取県の寛大さに触れて、そして「本当に大丈夫なの?」と心配になり砂丘事務所とやりとりをおこないました。
ドローン飛行はOKなのですが
- 実施可能要件を確認する
- 当日は事務所に立ち寄って注意事項を聞く
の2点は遵守しないといけません。
OKだからいきなり飛行させるというのは止めましょうね。
一般の個人の撮影の場合
駐車場にある鳥取砂丘ビジターセンターに向かいます。
この建物が目印です。
この正面入口に入ったところに「案内カウンター」があって、そこがドローン飛行の受付になります。ちなみに9:00~17:00が空いている時間です。
その場で渡される申請書を記載して、注意事項を聞きます。
ドローンの飛行可能条件は下記とされています。
・飛行が可能なのは風速5メートル以下のとき → 鳥取砂丘ナビで現在の風速が確認できます。
・機体と操縦者の距離は100メートル程度までとし、目視できる範囲に限定
・第三者の有無を確認し、第三者がいる場合には不安を感じさせる操縦は行わない
・第三者とドローンとの距離を十分に保つ
砂丘に来ている観光客の方とは距離を離した場所での飛行がベターです。職員の方に、具体的に場所の指示がありますので聞いてくださいね。
風速5m以上になるとドローンはNGになります。鳥取砂丘には鳥取砂丘ナビというサイトがあり、風速を表示していますので行く直前にチェックしましょう。
また操縦者と機体との距離は100m程度までです。飛行距離制限を設定してからがベターですね。
上記の流れでドローンでの飛行および撮影がOKになります。きちんと守ってドローン飛行するようにしたいですね。
テレビの取材や複数人の撮影の場合
- 訪問前に鳥取砂丘・ジオパーク推進課にメールで「個人でドローン撮影したい」旨を連絡(鳥取砂丘における撮影行為について)
- メールの返信で「当日事務所に来てください」と連絡を頂く
- 鳥取砂丘に到着時に、駐車場横の事務所へ立ち寄る
人数が多い場合には事前申請をおこないましょう。
場合によってはイベント等とかぶるとドローンの使用が禁止されることがあります。日程が決まったいたら早めに連絡ですね。
鳥取砂丘はダイナミック
たとえば、手持ちカメラで鳥取砂丘を撮ろうとすると…
実際に、デジカメで撮った写真がコレです。
これだけでも充分に「まわり一面、砂だらけだ!」と目で見て分かる写真だと思います。
しかし、大きな砂場という印象だけで、広大でうねるほど隆起する地形を感じ取ることは難しいです。どうしても地表と近いため、のっぺりとしてしまった鳥取砂丘です。
ドローンで撮ると規模感が伝わる
もう言うまでもありません。
空から撮ることによって、立体的に写真として規模感を伝えられます。
もし鳥取砂丘に観光に行った後に、友人に鳥取砂丘の写真を見せたら、どちらのほうが「行きたい!」と言われるか、簡単に想像がつくかと思います。
あとがき
せっかくドローンOKになったのですが、ルールを守って安全にドローンを飛行が鉄則です。
鳥取砂丘では、パラグライダーなどのアクティビティも行われています。想像するのは容易ですが、もし衝突したとしたら、大事故になります。
その点は真剣にマナーを守らないといけませんね。
最後に、鳥取県のように、観光地の価値を高めるという視点で、ぜひドローン飛行OKも視野に入れて欲しいと願っていま。