ドローンで集客させるための消費者心理をフレームワークで紐解くと。

ドローンで集客させるための消費者心理をフレームワークで紐解くと。

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。

ドローンが注目を浴び始めて、企業活用も進んできたと感じています。

ますます広がっていくドローン、どことなく期待値も高まっているのではないでしょうか?

「ドローンを活用してみたい」と思ったとしても、「どこで活用すればいいのか?」という答えが(ドローン自体が未開拓のため)見つけにくいのが現状です。

特に集客という点で考えると、「なんとなくキレイな映像だから!?」とふんわりしてしまうかも。

そこで、マーケティング的な大きなフレームで、集客の場合にはどの場面で利用できるのか、というのを考えていきます。

具体策というよりも考え方にスポットを当てているので、「何かひらめくためのヒント」という視点で読んで頂ければ。

前提として、集客には「◯◯したい」で考えると

消費者が求めていることは、直接的なサービスや機能ではなく、得られる解決方法と言われています。

よく例えられるのが、お客はドリルを所有したいのではなく、穴を開けたいからドリルを求めること。つまり、穴を開けることを解決するために、店に訪れてドリルを買う。決して、カッコイイドリルを所有することが目的ではないのです。

これはサービスでも同様です。例えば美容院でも、「異性にモテたい→髪を切る」「涼しくしたい→髪を切る」「清潔感を出したい→髪を切る」などの心情から、サービスに対してお金を払っています。

サービスの性質や機能である「有名人が使っている◯◯シャンプーを当店で使用!」と大々的に宣伝したとしても、あまりピンとこないのは上記の◯◯したいに直接的に関わってこないからですね。

品質や機能をメインに置いた集客方法ではなく、人をメインに置いた集客を考えると消費者の心を捉えやすくなるのが、今現在のマーケティングの主体になっています。

さらに深く入り込むと、人を主体とした場合には、その人がいる場面(場所や時間帯など)や価値観(今までの経験則)も合わさって考えていくことになりますが、難しくなるので割愛です。

購入するまでのプロセスをフレームワークで紐解くと

では、その人がどのようなプロセスを踏んで、購入までの行動に至っているのか、よくあるフレームワークを使うと・・・

  1. Preconditione(前提)
  2. Attention(注意)
  3. Interest(関心)
  4. Desire(欲求)
  5. Match(適合)
  6. Action(行動)

PAIDMA(パイドマ)~安田尚司の店頭購買モデルより~

で形成されています。

簡単にそれぞれを紹介すると・・・

1. Preconditione(前提)

その時の場面や、すでに持っている価値観です。心の奥底に眠っている「◯◯したいな」が生まれてくるものですね。

場面で言えば、例えばテレビ番組で、焼き肉のシーンを見たら「焼き肉を食べたいなぁ」と影響されている状態もありますね。

価値観は、「疲れた時には焼き肉を食べると、気持ち的に元気になれる。そのためにお金は厭わない」というものですね。

2. Attention(注意)

ここでは選択肢に入れてもらう、というAttentionです。複数の商品やサービスが存在する中、「◯◯をしたいけど、どれにしようか」という状態に、「こっちを振り向いて下さい!」というもの。

例えば、コンビニエンスストアにある飲料ケース。多種多彩ある飲み物は、デザインや色合い、形状・キャッチコピーによって、興味を持ってもらうために試行錯誤しているわけですね。

3. Interest(関心)

その人の価値観や場面に触れつつも、目新しさがあると、強い関心が生まれるとされています。

企業は目新しさという点で、例えば商品のプチリニューアルを結構な頻度でおこなっていますよね。

パッケージを変えたり、謳い文句を変えたり、そのたびに「生まれ変わった◯◯」とフレーズが多用されています。逆に目新しさがないと、飽きてしまい強い喚起がないというのが人間なのです。

4. Desire(欲求)

前項で選択に上がったものから、購入したいものを絞り込んでいくステップです。

背中を押してくれるような商品説明やより詳しい情報を得ようとしていく状態ですね。

5. Match(適合)

選択したものが、自分自身の条件にあっているかどうかです。

金額や条件など、自分自身に照らし合わせて、ここをクリアすると最終的にAction(行動)に繋がります。

では、本題。ドローンはどのステップで活用するのか?

ここまでちょっと長かったのですが、どのステップでドローンが活用できるのかを説明するための準備でした。

上記の6つのステップのうちで、どこに当てはまりそうだと思いますか?

購入までのプロセスの中で、ドローンでアプローチできるのは2つです。

  • Attention(注意) ・・・ 「こっちを振り向いて!」「こんなのあるよ!」と見てもらう
  • Interest(関心) ・・・ 目新しい情報で、より関心度を高める

ドローンは御存知の通り、今までにない視点で物事を捉えられます。

「おっ!なんだ?」と思わすような強い引き寄せ、さらに真新しい一面を見せてそのまま関心度を高めることもできます。

「知ってもらう」「行きたいと思わせる」そのような集客で重要なポイントを、ドローンは抑えられると思います。

具体的に、仮想ストーリーをつくると

例えば、この夏、観光客を増やしたい自治体があると仮定します(あくまで仮想ストーリーですよ)。

観光客へアピールできる売りとなるのは、キレイな海。ただ、満足行く集客に至っていないのが悩みの種。

ここで来て欲しい観光客をターゲティングすると

  • 「海に行くと、疲れも癒される」
  • 「今までいろんな海に行ってきて、もっと見たい」
  • 「友達が最近海に行ってきて、自慢話を聞いた」

と言った、価値観や場面を持っている人たちです。(Preconditione(前提))

心の奥底にある欲求や、他人からの影響で「どこかの海に行きたいな」と思っている人たちですね。

この人達は、何気なく雑誌やインターネットで情報収集を始めます。旅行雑誌でも、誰かのブログでも、WEBメディアでも。(たどり着く手段としてWEBメディアのタイアップ広告の手法もありですね)

その時に、自治体の観光サイトにたどり着いた時に、ぺらっと画像1枚。

ドローンと浦富海岸

ここで「海に行きたい」と思っていた人が振り向くほどの、強烈な1枚画像です(Attention(注意))。

「ここはどこなんだ?」「なんでこんなにキレイなんだ?」と心を動かされて、次のInterest(関心)のステップへ。

今まで見たことのない目新しい映像は情報として強い関心を生み出していきます

「ここに行ってみたい」と欲求に変わり、「海に行く中の選択肢の1つ」に挙げられるステップに移るのです・・・。

と、こんなにキレイにステップが踏めるかというとスムーズ過ぎちゃいますが、おおまかに「人が購入までに至る中での、ドローンの位置づけ」というのが見えてくるかと思います。

ドローンは今までにない視点で、真新しさを演出できるのが最大のポイントです。

写真でも映像でも、人の「◯◯したい」に突き刺さるチカラを出せたり、人の飽きを解消する新しい素材になったり。集客に至るまでの、大切なステップをしっかりと踏めるというのが、ドローンの強みかもしれません。

あとがき

ドローンってどう集客に利用するの?とふんわりとした見えにくい状況を、こうして各ステップを踏むと役割が見えてきます。

「◯◯をしたい」をしっかりと応えられる、形として魅力的に見せる、そんなドローン利用をすると効果的ですね。

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