こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。
「ドローンってどこで飛ばしていいんだろう?」「操縦の練習をしたいけど…」
そのような悩みは尽きないものです。
その解決方法として第一に挙げられるのがドローン練習場です。
特に注目すべきは「無料で使用できる古河市の練習場」。完全ドローンOKで市営の練習場というのは驚きですよね。
今回のブログ記事では…
- 古河市にある市営ドローン練習場とは?
- 実際に飛行させたレビューと使用方法について
- せっかく来たのだから古河市の寄り道ポイント
の3つを中心に「誰もが古河市のドローン練習場を利用できる」情報シェアします。
茨城県・栃木県・埼玉県・千葉県の境目、東京からも1時間少しという好立地。
実際に利用してみて「安心してドローンを飛ばせる」と感じたので、古河市に足を運んでみて下さいね。
このページに書いてあること
市が運営するドローン練習場があるってご存知でしたか?
「どこでドローンを飛ばせばいいのだろう」「安心してドローンを飛行できる場所はないのかな?」
そんな疑問に応えられるのが、ドローン練習場です。
しかし、最近は民間でドローン練習場を設営しつつありますが、まだまだ関東でも10箇所くらいで数少ないのが現状です。
そんななか、2016年9月に古河市に新しいドローン練習場が誕生しました。
なんとビックリなことに市営のドローン練習場です。しかも市内・市外の人問わず、誰でも利用できる無料の練習場。
8月くらいに「古河市が作りますよ!」というニュースを目にした時に、「なんて寛大な市なんだ!」と感銘を受けちゃったんですよね。
場所は茨城県古河市の河川敷
古河市と聞いて「どこだろう?」と思いますよね。
グーグルマップで紹介すると・・・・
ちょうど、埼玉県・栃木県・千葉県の境目にある茨城県の市です。
東京からクルマで行くと、東北道で約1時間ちょっと。電車でも1時間半くらいの距離です。
北関東からのアクセスもよく、関東マップで見るとちょうどど真ん中にあたります。ちょっと遠いように思えますが、アクセスが良くて近いんですよね。
具体的な練習場の場所は・・・
渡良瀬川の河川敷、ちょうど渡良瀬遊水地の南側にあたる場所ですね。
ドローン練習場の利用方法は?
さて、古河市営のドローン練習場。
どのように利用すればいいのか手順を紹介しますね。
利用条件は?
最初に、このドローン練習場を利用するにあって1つだけ条件があります。
それは賠償責任保険に加入しているか否か。
DJIで加入できる賠償保険でも結構ですし、一般的に保険付帯している個人賠償責任保険でも結構です。もしものときに多額の負債を負わない、保険加入済みが条件です。
飛行できるドローンは?
飛行させるドローンは、100g以上のドローンでもOKですし、99g以下のトイドローンでもOKです。
人口集中地区(DID)ではないため、誰でも100g以上のドローンを飛行できます。ただし、人または物件から30m以上は離すようにしてください。
1. 電話で予約
まず電話で予約が必要です。
ドローン練習場を管理している「古河スポーツ交流センター」に電話連絡です。(TEL. 0280-22-3500 )
下の5つが聞かれますので事前に回答を用意しておきましょう。
- 利用時間
- 名前
- 連絡先(お電話番号)
- 利用人数
- ドローン機体数
2. 古河スポーツ交流センターに受付
古河市のスポーツ交流センターに受付するのですが、宿泊棟なのでお間違いなく。
正面の左側の建物です。
この1階にある受付窓口に向かいます。
3. 利用申込書と誓約書に記載する
ドローン練習場として開放されている「芝生の丘」の利用申込です。
書類に記載をして、あとは「保険に加入しているか」の誓約書にサイン!
お金を支払うことは一切ありません。これで完了です。
ドローン練習場の概要は?
ドローンの練習場に向かうのですが、受付したスポーツ交流センターからは800mほど離れています。
ドローン練習場の真横に駐車場があるので、荷物を載っけたまま移動です。
河川敷の広い敷地がドローン練習場
google map
どのくらいの広さがあるのか、先に説明しますね。
古河市が管理している河川敷の一部(芝生の丘)がドローン練習場になっています。ちょうど赤い場所ですね。
真横に駐車場があるので、荷物の持ち運びは楽です。
さらにマップを見ると分かると思いますが、野球場2面分に匹敵するくらいの広い敷地。
ドローン練習場の入り口に行くと・・・
こんな感じで看板が立っています。
きちんと「ドローン練習場」と記載がありますね。まさに、正真正銘のドローン練習場です。
地面は芝生になっていて、刈り取られています。またすべて平面ではなく、若干の起伏がある場所です。
ドローンで上空から敷地を撮影
練習場の端っこから離陸させて、上空から写真を撮ってみました。
左側は住宅地、右側は木々+渡良瀬川です。
練習場の対象になっているのは、道路から右側の芝生で刈り取られている場所のみ。
ちょうど奥に野球場が2面ありますが、そっちの大きさと比べても結構な広さがありますね。
次は、逆側から撮影しました。
こっちから見ると三角形のカタチをしているように見えますね。
奥が駐車場になっていて、端から端までの距離は約230m。ドローンが離れたとしても目視できる距離感です。
飛行させてみて感じたポイント
実際に飛行させてみたのですが、いくつか感じたのを列挙しますね。
point1. 人口集中地区ではないので、誰でも飛行できる
航空法上でも誰でも飛行できる立地というのは、非常に重要なポイントですね。
周辺に、電線や電灯などの障害物がないのも安心できます。
point2. 149mまで浮上できる
法律の上限である149mまで高度を上げられます。
高度を上げる練習にもできそうです。
※ただしヘリコプターの音が聞こえたら即中断で
point3. 渡良瀬遊水地がぎりぎり見える
149mまで上がった時に、ハート型の渡良瀬遊水地がギリギリ写ります。
ちょっとした景観も撮れるのは、練習のやりがいのある場所とも言えます。
※ちなみに渡良瀬遊水地内のドローン飛行は、公園事務局で禁止されています。ラムサール条約に登録されており、野鳥・昆虫など多くいます。決して、遊水地内で飛行しないでください。
point4. 駐車場が真横にある
ドローンの荷物は重たいですよね。
車を練習場の真横に停められるのは、なんともステキです。また車にあるシガーソケットを利用すれば充電もできるのも大きなメリット。もしくは、ポータブル電源を車に積んでしまうのもオススメです。
飛行する上での注意事項
操縦者が守るべき、当然の注意事項です。
- 必ず予約する
- 敷地内からドローンを絶対に出さない
- 無料で使わせて頂いているので感謝する
特にドローンを飛行していて問題になりそうなのは、決められた練習場の範囲外に飛行させること。
芝生の上ではなく、木の上など川側に行かないこと。
ドローン練習場は、指定された場所で開放されているもの。
川側に飛行するのは禁止されています。
さらに、「練習場だから・・・」と言って目視外飛行をして練習するのは航空法の違反行為です。そもそも目視外飛行はどんな場所でも違反なので、なぜ目に見えた違反行為するんでしょうか?
また目視外の許可承認を持っている人でも、川側には釣り人もいるのでNGですよ。理由は許可を取っているのなら分かるはずです。(そもそも、エリア外に飛行するのは禁止なので、取得している人でも言い訳できないですよね)
忘れてはいけないのは、無料で利用させていただいるのです。
あれこれと要望を言ってはいけません!この広い土地を、ドローン専用として無料で使わせてもらっているだけでも充分すぎです。全国的に見ても稀なのです。
一部のマナーの悪い人がいて、この練習場が無くなるのは残念すぎ。お互いにモラルを持って練習しましょうね。
せっかくならば、ここに寄り道しておきたい3選
いくら東京から1時間強の距離だとはいえ、ドローン練習だけではモッタイナイですよね。
せっかく古河市のドローン練習場に来たのだから、勝手に選んだ寄っておきたい3選を紹介します。
その1. 古河市のラーメンを食す
これは1人で練習に来た人にオススメ!
グーグルの検索で「古河市」と入力すると、予測変換で「古河市 ラーメン」と出てくるほど、実は名店があるのが古河市。
茨城県でナンバーワンと言われている「麺堂 稲葉」さん。練習場からクルマで5~7分くらいの位置にです。
ラーメンデータベースで97ポイントと驚異的な支持を得ている鶏白湯系ラーメン&つけめん。
鶏白湯(塩)のつけ麺を食べましたが、これはうまい。
その2. 観光に城下町の風情を楽しむ
古河市は、古くは城下町として栄えたそうです。
酒造や蔵など歴史のある建物が歩いてみて見て回れるとのこと。「お休み処 坂長」は散歩がてら、休憩できそう。
⇒参考:こがナビ散歩コース
ドローン練習場からクルマで5分。古風な建物好きには、たまらないですね。
その3. スーパー銭湯で疲れを癒やす
ドローン操縦時は集中して疲れますよね。
そんなときには野天風呂「いちの湯」。温泉施設ではありませんが、高濃度人工炭酸泉やつぼ湯、洞窟風呂、塩サウナなど多彩なスーパー銭湯です。
⇒参考:野天風呂「いちの湯」
ドローン練習場からクルマで5分。600~700円で安い。
夏場は汗を流し、冬場は冷え切った身体を癒す。露天風呂は広くて、ゆっくりとお湯に浸かれます。
追記:古河市内まちめぐりマップがあるようです
ドローン練習場から車で5分にある「古河駅」。
そこを中心とした「まちめぐりマップ」があると情報を得ました。食事や甘いもの、観光地、お土産店等を網羅したマップです。PDFのダウンロードはこちら
マップ制作した「こがコガ実行委員会」より掲載許可を得ましたので、練習場に行く際には、こちらもダウンロードすると街巡りも楽しめやすいですね。
「なぜドローン練習場?」と話を伺いました
市区町村が主体となってドローン練習場を作ることにビックリしちゃいました。
そもそも役所関連は、ドローンに消極的です。
それはそうですよね、扱いが難しいですし、危険が必ず存在するので嫌がる傾向があります。しかし古河市は、先陣を切ってドローン練習場を作りました。しかも無料です。
あまりにも突発的で、大胆。
なぜドローン練習場を世の中に登場させたのか、気になって気になって仕方がなかったので、ご担当の方に聞いちゃいました。
─古河市がドローン練習場をつくった理由は何でしょう?
より多くの方に「古河市」を知って頂いて、より多くの方に「古河市」に来て頂くためです。また市長も「ドローンで飛行できない人がたくさんいる、練習場の場所が必要」というのを知って、いち早くオープンするために動いたんですよ。
─この敷地を選んだ理由あるのですか?
利用が少ない場所だったこと、また周辺には比較的田畑があって民家が少ないこと、また民家からも一般道からも離れているのがポイントでした。とは言っても、簡単にこの場所がオープンになったのではなく、関係各所と調整を繰り返して、ようやくドローン練習場として利用できるようになったのです。前例がないから制度づくりも難しいですからね。
─利用者数はいかがですか?
2016年9月1日からスタートしましたが、9月は雨続きでほとんどドローンには不向きな天候・・・。しかし35人の方にご利用頂きました。10月からは、雨天が少なくなり、10日間で45人の方が来て頂きました。1人で練習されたり、グループ(20人)で数台のドローンで練習されたり、様々です。平日は近隣の方がいらっしゃいますが、週末は東京や埼玉からもいらっしゃいます。
─もし複数の人がいたらどうすればいいですか?
現地で利用者同士で話し合いながら、飛行して頂いております。場所を分けたり、バッテリー交換毎に交代したり。予め混雑するのが分かっている場合には、予約の電話の時点で、お伝えするようにしています。そのため、いきなり当日に来るのではなく、予約の電話をして頂くとスムーズです。川が増水して利用できない場合もあるので、ぜひお電話ください。
─裏技的な利用方法はありますか?
もしたくさん練習したい場合には宿泊はいかがでしょうか?受付したスポーツセンターには、宿泊施設がございます。1日3000円/1人(4人以上)で宿泊できて、温水プールにジムも数百円で利用可能です。ドローンで練習をして、バッテリーがなくなったら部屋で充電。その間に、プールやジムで汗を流す。もう一度ドローンで練習・・・も歓迎です。
─今後、この練習場の展望をお聞かせください。
始まったばかりですので模索しながら、ルールや制度を作っていきます。利用者の方から「え、無料なの!」と驚かれることも多く、嬉しい限りです。トラブルがないようにぜひ利用して頂きたいです。
※聞き手(私)からのひとこと!
このドローン練習場は、いろんな苦難があってようやく実現した練習場とのこと。市内の住民だけではなく、市外の人も受け入れ、しかも無料でおこなっています。
利用者の方から要望が上がるようですが、いやいや、ワガママを言うのはやめましょうね。障害物をつくってくれ、電源コンセントをつくってくれ、と声を上げるのはなんとも残念です。(電源欲しいなら、有料の練習場に行くほうがいいですよね)
無料で利用させて頂くのだから、それだけで感謝すべき。野球場2つ分の敷地で、気兼ねなくドローンを飛行できるだけで、もう充分ですよね。
ドローン操縦者に優しい古河市、ありがたいです!
あとがき
練習場と言ったとしても、安全は第一です。
近隣に住んでいる方や隣接する野球場など、迷惑をかけないのがドローンを操縦する人のマナー。
無理をしない範囲で、気兼ねなく練習をしましょー。