こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川(@hayakawa_drone)です。
DJI が直売しているオンラインショップ 「DJI Store (DJIストア)」より新サービスが登場しました。
それが2020年5月からスタートされた「DJI SELECT メンバーシップ」です。
年会費3960円を支払うと、様々な特典を受けられる DJI SELECT ですが「これは加入する必要のがあるの?」と疑問に思うはずです。
今回のブログ記事では…
- DJI SELECT のメリットとデメリット
- お得になるケースはどういうとき?
- DJI SELECTをサービス化の考察
この3つを中心に「DJI SELECT の加入すべきか」の判断材料をシェアしたいと思います。
このページに書いてあること
DJI SELECT メンバーシップ に加入する必要はあるのか?
結論です。
DJI Store で新品ドローンを1年間で何台購入するかによって加入の必要性が変わります。
- 年間で新品ドローン1台購入 → 加入するとお得(1年限定)
- 年間で新品ドローン2台以上購入 → 間違いなく加入したほうが良い
- 年間で新品ドローン0~1台購入 → 加入する必要はない
「たくさんドローンを買うよ」というミドル~ヘビーユーザーは加入したほうがよいですし、「ドローンは2年間で1台くらい買う程度だよ」のライトユーザーは必要性はないですね。
つまり、DJIストアで購入しまくっている方は「DJI SELECTメンバー」を存分に活用できそうです。
DJI SELECT メンバーシップとは何なのか?
1年間3960円を支払うと、様々な特典を得られる DJIストア専用のメンバープログラムです。
ものすごく簡単に言うと、アマゾンプライムをイメージすると分かりやすいですね。毎年一定金額を支払えれば特別なメンバーになれるというわけです。
では、DJI SELECT メンバーになるとどのような特典があるのでしょうか?
アクセサリークーポン5枚
DJIストアで購入するときに、アクセサリークーポン20%が1年間で5枚付与されます。
アクセサリーというのは、予備プロペラや追加バッテリー、プロペラガードなどです。
例えば、Mavic Air 2 の予備バッテリーは1万3200円なので、割引額2640円、支払いは1万560円になります。
DJIストアでアクセサリーを購入すればするほど、年会費を上回りますね。特に値段の高いバッテリーを購入すれば、大きな割引を受けられます。
DJI Care Refresh が初年度50%オフ
ドローンの機体保険のような、故障や破損をしたときに新品交換ができるのが「DJI Care Refresh」です。
詳細は↓を見てくださいね。
「DJI Care Refresh」は各ドローンによって1年間の加入金額は異なりますが、おおまかに販売金額の10%くらいです。
たとえば、Mavic Air 2 の本体価格は約10万円。それに対して「DJI Care Refresh」の加入金額は1万1000円/年です。
この加入金額が初年度50%オフになるため、これだけでも「DJI SELECT」の年会費3960円を上回るのでお得になりますね。
ただし注意事項があって
- DJI ストア のみでの新規購入
- 本体の購入と同時に「DJI Care Refresh」加入が条件
- 過去の購入品には適用しない
新規購入かつ同時加入があるので間違いないようにしてください。ただ、購入台数に制限はないので、新規購入の旅に「DJI Care Refresh」の初年度50%が使えます。
ヘビーユーザーにはお得すぎますね。
迅速な修理
DJI SELECT メンバーなら、故障修理が必要な場合には、優先的に修理を進めてくれる特典です。
これは「DJI Care Refresh」と同様のサービスを考えて大丈夫そうです。つまり、「DJI Care Refresh」の単品に入っていれば、同様に優先的な修理をしてくれるので、期待すべき特典ではあまりないですね。
その他の特典
いくつか特典はありますが、あまり「すごい!」という感じではないので「その他の特典」として割愛しますね。
- 優先出荷
- 限定オファー
- 誕生日特典
- 30日間の返品&交換サービス
このあたりは実際に稼動してから評価ができる特典ですね。
ちなみに誕生日特典は「◯%オフ」のクーポンがもらえたりします。
DJI SELECT メンバーの対象者は?
この DJI SELECT メンバーには誰でも加入できるわけではありません。
いちおう条件があります。
DJI公式オンラインストアでDJI一般向け製品を購入したお客様なら、どなたでもDJI Selectをご購入いただけます。DJI Selectは、購入製品を受け取ってから15日後以降にご利用になれます。ただし、この期間内に該当製品の返金処理がなされなかった場合に限ります。
メンバー加入の対象者は「DJIオンラインストアで製品を購入したひと」です。
また、初めてDJIオンラインストアでドローンを購入した後、15日以降に DJI SELECT メンバー に加入でき、その後特典を得られることも可能です。
簡単に言えば、DJIストアのお得意様向けのメンバーサービスですね。
DJI SELECT メンバーのメリット・デメリットは?
ここからは購入者視点で見て取れるメリットとデメリットについてです。
メリット:DJIストアを多用するひとはお得である
普段からDJIストアで新規ドローンやアクセサリを購入しているひとにとっては、各種の割引クーポンによって、メンバー年会費を上回る特典を得られます。
たとえば、
- DJIストアで1年間で必ず1台のドローンを購入する
- ドローン購入の際にはDJI Care Refreshに入っている
- アクセサリは絶対にDJIストアで購入する
このようなDJIストアを多用しているひとにとっては、金銭的にも大きなメリットがあります。
逆にDJIストアを多用しないひとにとっては、なかなか特典を使い切れず、メンバー年会費とトントンくらいで終わってしまう可能性もあります。
デメリット:DJIストアの配送料の無料条件が高め
DJIストアで購入をしていくとなると、必然的に送料を気にしないといけません。
7,399円以上お買い上げの場合、送料無料となります。
7,399円未満の場合、送料800円が発生致します。(全国一律料金)
7399円以上になると送料無料の対象になります。それ未満は送料800円です。
メンバー特典であるアクセサリを購入する際に、気をつけないといけないのが購入時の購入金額ですね。
予備プロペラなどは比較的に低単価であって1000~2000円くらいです。いくら20%クーポンがあったとしても、送料で800円を取られたらお得度は激減です。
「それならアマゾンで買ったほうが…」と思わせてしまう配送料がデメリットですね。
メンバー特典に「すべて送料無料」を加えると、圧倒的にメンバーの加入魅力度がますと思うのですが…DJIさん、いかがでしょうか?
DJI SELECT メンバーでお得になるケースは?
メンバーの年会費は年間3960円です。
メンバーになるのはドローンを年間にどれだけ購入するのか?がお得かどうかの判断基準になります。
ざっくりとメンバー加入の必要性を考えると1年間に1台の新規購入と考えられます。
例えば、Mavic Air 2 (本体価格10万5600円)を購入したとしましょう。
購入時のDJI Care Refresh加入や標準的なアクセサリを購入していくと…
- DJI Care Refresh 1万1000円 → 5500円
- 予備プロペラ×2 2200円 → 1760円
- バッテリー×1 1万3200円 → 1万560円
- プロペラガード 1980円 → 1584円
ざっくりと普通に使っていくとなると、1年間での買い物はこのくらいですね。
で、どのくらいお得になったかと言うと8000円くらいです。
その他の特典があるにせよ、メンバー年会費3960円と考えると「ちょっとお得だったかな」程度です。
初年度の「DJI Care Refresh」の50%オフが大きく割り引いているため、初年度はお得にはなりますが、自動更新される次年度はアクセサリだけでは損をしてしまいそうです。
つまり、DJI SELECT メンバーでお得になるケースは、1年間に新規ドローン1台を購入するか否かが分かれ道になります。
初年度だけメンバーに入って、その年で辞めてしまうのも手がありそうです。
DJI SELECTをサービス化の考察
ここからは勝手な考察です。
なぜ「DJI SELECT」をサービス化したのでしょうか?
きっとDJIには販売戦略があるとは思いますが、俯瞰的に考察するとなら、企業としてストック収入を増加させるためだと考えられます。
一般的にドローンの販売はフロー収入です。商品を売ってしまったら、それまで。売り切りのため、安定的な収入を望めません。
プリンターのようなインクを売ることで利益を得られる、つまりアクセサリ販売等でも利益を望めますが、残念ながらドローンに関しては中国からの模造品が多く、アクセサリでの収益は少ないと思われます。
さらにドローンという特殊な商品もビジネス的に難しそうです。そもそも法的に制約がある商品であるからこそ、多売することは困難。
またドローンという扱いが難しいためサポートコストもかかり、購入者との手離れが悪いです。
ドローン1台を高単価にしつつ、フロー収入で会社として利益を上げつつあったのですが、すでにユーザーのドローン保有率はそれなりの数値まで来ていると考えられ、これ以上のフロー収入は望みにくいのかもしれません。
2019年に「DJI Care Refresh」をサービス化したのもサブスクリプションとして、毎年、安定的な収入を得る(ストック収入)ためだと思われます。
今回の「DJI SELECT」もその一端として、今後、ドローンの販売で儲けるのではなく、会員制度を用いてストック収入を増やしていこうという兆しかのかもしれません。
企業としての転換期を垣間見れますね。
あとがき
2020年5月、DJI SELECT メンバーシップがサービスインしたので、ざっくり解説をしました。
私個人としては、DJIストアで購入しまくっているため、 当たり前ですがSELECT メンバーに入りそうです。