国土交通省の飛行申請(趣味のドローン飛行)するには?個別申請で許可?

国土交通省の飛行申請(趣味のドローン飛行)するには?個別申請で許可?

こんにちは、株式会社ドローンエンタープライズ 代表の早川です。

趣味でドローンを飛行する場合、「国土交通省の飛行申請許可をしないといけないの?」と疑問に思うのではないでしょうか?

何に申請が必要で、どういう条件なら申請ができるのか。ドローンが初めてだと分かりにくいものです。

今回のブログ記事では…

  • 趣味でドローン飛行する時の申請許可の必要有無の基準は?
  • ビジネス用途ではない趣味の空撮は「個別申請のみ」である
  • 許可を受けるために、スキルアップとマップ作成が必須

以上の3つを中心に「趣味でドローンを飛行させる申請の手引」を解説します。

分からないまま趣味でドローンを飛行させて、知らずのうちに航空法違反になりたくないものですよね。

趣味のドローン飛行するにはどうすればいいのか?がこの記事でわかると思いますので、長めになりますが読んでみてくださいね。

国土交通省の飛行申請(趣味のドローン飛行)するには?個別申請で許可?

いきなり結論です。

航空法に定められている「飛行禁止エリア」「禁止飛行方法」のどちらかに該当する場合は、国土交通省航空局への飛行申請および許可が必要になります。

  • 「飛行禁止エリア」「禁止飛行方法」に該当  → 国交省の飛行許可が必要
  • 「飛行禁止エリア」「禁止飛行方法」に非該当 → 国交省の飛行許可が不要

そして該当して飛行許可が必要な場合には、申請方法は個別申請のみとなります。

  • 趣味でのドローン飛行:個別申請 → OK
  • 趣味でのドローン飛行:包括申請 → NG

現状、ビジネス等の金銭授与がある業務上のドローン飛行に関しては、国土交通省航空局は包括申請も受付ていますが、趣味のドローン飛行に関しては、個別申請で受付されています。

また、その個別申請では…

  • ドローンの飛行スキルアップ
  • 申請のためのマップ作成や航空法の理解
  • 包括申請同様に監視員の配置

が必要になりますので、航空法対象内で趣味でドローンを飛行させたい場合には、段取りを組まなければなりません。

「なんだか、よく分からない!」って嘆く方は「199gのMavicMini」を覚えて下さい。

では、順を追って説明します。

趣味でドローンを飛行する場合、国土交通省の申請許可の必要有無の基準は?

日本国内でドローンを飛行しようとすると、航空法という法律が適用されます。

一定の条件を超えてしまうと、法律として飛行禁止されていたり、申請許可が必要だったりします。

「では、必要有無の基準って何なの?」と疑問に思いますよね。

ここでは3つに別けて考えていきますね。

ドローンの重量が200gを超える?超えない?

航空法ではドローンの重量が200gがポイントになります。

  • 重量200g未満 → 航空法の対象外のため申請不要
  • 重量200g以上 → 航空法の対象で「場所」「飛行方法」によって申請が必要

重量200gのラインを超えるのか、超えないのかによって、航空法のドローン規制に該当するか否かが決まります。

そのため、まずは趣味でドローンを飛ばす場合は重量を知らなければなりません。

最近では200gのギリギリのラインを攻めてくるドローンが発売されており、例えば199gのドローン(MavicMini)は航空法の対象外のため申請不要のドローンとなります。

⇒参考記事:【DJI Mavic Mini レビュー】もはや神がかった199g!最高峰のトイドローンである理由

重量200g以上のドローンで飛行禁止エリアに該当する?

重量200g以上のドローンだとしても、基本的には日本全国で飛行できるのが前提になっていますが、「飛行禁止エリア」が定められています。

それが、人口集中地区と言って、人がたくさん住んでいるエリアです。

この人口集中地区に該当するエリアでは、航空法で飛行禁止されているため、もし200g以上のドローンを飛行させようとすると、航空法違反として罰金刑に処されてしまいます。

そのため「どこが人口集中地区なのか?」を把握しなければなりません。

ドローンを飛行させる場所が飛行禁止エリアなのかをチェックが必要です。

⇒参考記事:ドローン飛行に!簡単な「人口集中地区」の調べ方。

重量200g以上のドローンで禁止飛行方法に該当する?

上記の飛行禁止エリアに合わせて、禁止されているドローン飛行方法もあります。

「飛行方法?なんだ?」と思いますよね。列挙してみると…

  • 夜間飛行禁止
  • 目視外飛行禁止
  • 30m未満の飛行禁止
  • イベント上空の飛行禁止
  • 危険物輸送の禁止
  • 物件投下の禁止
  • 飲酒時の飛行禁止
  • 飛行前確認
  • 衝突予防
  • 危険な飛行方法の禁止

…と、ドローンを飛行させる上で禁止されている項目が多々あります。

趣味のドローンで一番該当しやすいのが「30m未満の飛行禁止」です。

第三者や人工的に作られた構造物(クルマ、電線、電柱、ガードレールなど)からは、離発着時を含めて常に30m以上を離さなければなりません。

例えば、誰もいない海岸であった場合には、これに該当しづらいと考えられますが、見渡す場所で半径30m以内(直径60m以内)に、何かしらの構造物がある場合には、ドローンの飛行は禁止されています。

誰もないような海岸や山奥で飛行するにあたっては、航空法違反に該当しづらいと考えられます。

⇒参考記事:ドローンの「人又は物件との間に30m以上の距離」に注意!思わぬ罠がある

もちろん、その他にも夜間飛行や目視外飛行などの禁止事項もあるので、しっかりと覚えておきましょう。

⇒参考記事:ドローン規制&法律を知りたい!ドローン飛行のガイドライン総集編

重量やエリア、飛行方法に該当するか?該当しないか?

趣味でドローンを飛行する場合、国土交通省の申請許可の必要有無の基準は、「飛行禁止エリア」「禁止飛行方法」のどちらかに該当するかによって判断できます。

  • 「飛行禁止エリア」or「禁止飛行方法」に該当  → 国交省の飛行許可が必要
  • 「飛行禁止エリア」or「禁止飛行方法」に非該当 → 国交省の飛行許可が不要

まずは「エリア」をチェックすること、そして「飛行禁止方法」に該当しないことを確認するのがファーストステップになります。

また勘違いが起きやすいため、改めて説明しますが、飛行禁止エリアではない場所だとしても「30m以内の飛行禁止」などの禁止飛行方法だった場合には、航空法の対象になります。

どちらかに該当していると、航空法の対象になることを忘れてはいけません。

飛行禁止エリア or 禁止飛行方法でドローンを飛行するには国土交通省航空局の申請が必要

もし「飛行禁止エリア」や「禁止飛行方法」でドローンを飛行させる場合には、国土交通省航空局への飛行申請をおこなわなければなりません。

申請するにあたっては…

  • 申請の種類
  • 申請に必要なスキル
  • 申請時に提出するマップ等

が必要になってきます。

では、1つずつ説明していきますね。

国土交通省航空局に申請する場合は「個別申請」のみ

国土交通省航空局にドローンの飛行申請をする場合には、「個別申請」と「包括申請」の2つがあります。

原則的には、ドローン飛行申請は「個別申請」がベースになっています。

しかし業務上の反復したドローン飛行だった場合には、例外的に一定期間の飛行許可が下りる「包括申請」というのもあり、金銭授与のある業務上の「空撮」に限っては包括申請でも受付されています。

少しややこしいのですが…

  • 趣味でドローンを飛行させて空撮する → 個別申請
  • 金銭授与のない業務ではない空撮をする → 個別申請

という形式を国土交通省航空局はとっており、趣味のドローン飛行や業務以外のドローン空撮に関しては「個別申請」のみとなっています。

飛行の日時、飛行の経路の特定が必要な飛行について

・次の飛行を行う場合は、飛行の経路を特定し記載すること。(中略)
○趣味目的での飛行

国土交通省「許可・承認手続きについて」より

申請期間については、10営業日以上の期間が必要になるため、少なくとも2週間以上前には申請をしなければ間に合わないので気をつけましょう。

申請に必要なスキル

「申請をすれば、許可が下りるんでしょ!?」と思っている方が多いのですが、これは100%間違いです。

ドローン飛行が禁止されているエリア、もしくは禁止されている飛行方法を、あえて申請をして飛行させるのですから、当然ながら一定レベル以上のスキルや知識がないと申請できません。

つまり、国土交通省へドローン申請できる人、できない人、がいるわけです。

  • 10以上に分かれている操縦スキル
  • 飛行時間10時間以上の経験
  • 安全対策や気象、各種法律の知識

ここでは多くは説明しませんが、申請するに至っては上記の条件をクリアしなければならないとされています。もちろん国土交通省航空局での審査によって落とされる場合もあります。

一般的に考えれば、ドローンを全く知らなくて、操縦経験の浅い人に、いきなり飛行が危険なエリアで「ドローンの飛行許可を下ろします!」と国土交通省がいうとは考えられませんよね。

一定レベルのスキルや知識を求めるのは当然だと思います。

ドローンには100%安全というのはありません。間違いなく人為的な事故が起こります。その可能性を低くするためにも、申請では条件が加わっています。

⇒参考記事:国土交通省へドローン申請できる人、できない人の大きな違い。

申請時に提出するマップ等

国土交通省航空局に申請をする際には、下記のようにマップ作成が必須です。

  • 飛行場所の範囲や経路
  • 補助者の配置図

これらを図面にして提出します。

配置図

飛行予定の現地の詳細図を添付し、許可が下りた際には、それに沿って飛行する、いわば計画書になります。

飛行範囲によっては、補助者を複数名の配置をしなければ許可が下りません。

もちろん当日は、記載した補助者の人数を配置して飛行することで許可が下りているため、操縦者1名だけで飛行する、ということはできません。

国土交通省の飛行許可を取ったとしても自由には飛行できない

もし国土交通省航空局の許可を取ったとしても、大きな問題が2つあります。

それは…

  • 飛行許可を取ったとしても飛行に制限があること
  • 土地の管理者の許可が必要であること

これをクリアしなければ、ドローン自体を飛行することはできないのです。

飛行許可を取ったとしても飛行に制限がある

国土交通省航空局から許可が下りるためには、一定の条件下が加わります。

飛行マニュアルという十数ページに渡る、ドローン飛行についての条件です。

⇒参考記事:航空局標準マニュアルを徹底解説!なぜ許可があっても飛行不可があるのか?

例えば「安全を確保するために必要な体制」として、各条件が列挙されています。

飛行マニュアル

そのため、決して自由にドローンを飛行することはできません。

  • 街中の上空を飛び回る
  • 第三者の上空を飛行する
  • 道路・歩道上でのドローンを飛行させる など

これらは国土交通省航空局の許可があったとしても、飛行マニュアルに沿っていないため、違反となってしまいます。

様々な条件を守った上で、ドローンが飛行できるのです。

⇒参考記事:国土交通省のドローン飛行許可を取っても自由に飛行できない理由は?

土地の管理者の許可が必要である

ドローンは、どこでも飛ばしていいものではありません。

国土交通省航空局のドローン飛行許可というのは、空域に関わる法律だけの許可であって、飛行させる場所の許可を得たわけではありません。

飛行する場所がドローン禁止になっていることは、多々あります。

⇒参考記事:なぜ「ドローン禁止」の場所が増え続けているのか?

また、他人の私有地でドローンを飛行させたり、上空を飛行させることは、別の法律に抵触する恐れがあり、なおかつ、場合によっては航空法違反になることも考えられます。

他人の土地、つまり、

  • 民家
  • 河川敷
  • 海岸
  • 公園

これらは、すべて土地の管理者がいるため、そのひとの許可が必要になってきます。

⇒参考記事:他人の土地(私有地)にドローンを飛行して、航空法違反+権利侵害する?

トラブルにならないように他の法律や条例を把握する

ドローンは他人に危害を加えやすいという点で、トラブルになりやすいです。

プライバシーの侵害、土地の所有権の侵害などドローンならではの禁止条例等があり、なおかつ一般人からの警察通報も多くなってきています。

  • 空のルールを守る
  • 地上のルールを守る

その二つが揃ってドローンが飛ばせるので、法律や条例を把握するのもドローン操縦者の役割です。

⇒参考記事:ドローン規制&法律を知りたい!ドローン飛行のガイドライン総集編

趣味でドローン飛行するにはどうすればいいのか?

「ここまで読んできたけど、なんだか大変だな…」

そう思われた方がいるかもしれません。確かにドローンを飛行させるには、申請要項をクリアすることや飛行条件、飛行場所の許可などのハードルがあります。

これらは、国や官庁が決めたルールですので致し方ありません。そのルール下で、ドローンを飛行させることが、各法律上、必要なのです。

「ちょっと大変そうだけど、頑張ってやってみよう」と思う方は…

200g以上のドローンで「ドローンを趣味としたい」という方は、まずはドローンの操縦スキルを磨いていくのが第一です。

トイドローンでも全然十分ですので、家の部屋の中で自由自在に飛ばせるようにする。

またドローン練習場等でスキルアップを図っていったり、ドローンスクールのような講師のいる場所で学んだりする。

そのうえで…

  • 航空法の適用外である飛行禁止エリアではない場所
  • 禁止飛行方法に該当しないドローン飛行
  • 管理者の許可の取れている場所

そうすれば、その他にも法律の知識が必要になりますが、とりあえずはドローンは飛行できるステップに来ます。

さらに、禁止エリアや禁止飛行方法で飛行する場合には…

  • 飛行禁止エリアを確認する
  • 禁止飛行方法をおこなわない
  • ドローンの操縦スキルを一定水準まで磨く
  • 航空法や気象、その他の法律の知識を入れる
  • 国土交通省航空局に個別申請をする
  • 飛行マップや補助員の配置など飛行計画を作成する
  • 土地の管理者の許可を得る

こういった、1つ1つの積み重ねていきましょう。

「面倒くさいから、もっと近道を通りたい」と思う方は…

最初に記載したとおり、重量200g未満のドローンは国土交通省航空局の飛行許可は不必要です。

土地の管理者の許可は必須になりますが、航空法上のハードルは低くなります。

近年では重量200g未満のドローンでも性能が上がってきています。

  • まずは趣味としてのドローン飛行したい
  • ちょっとした空撮をしてみたい

その場合には、重量200g未満のドローンを選ぶのがベターです。

航空法の法律を守りつつ、ドローンを楽しむことができると思います。

⇒参考記事:【DJI Mavic Mini レビュー】もはや神がかった199g!最高峰のトイドローンである理由

あとがき

ドローンを飛行するのは、年々厳しくなってきています。

ドローン登録制度ができたり、一部免許制になる予定があったり、その他の法律でも飛行禁止場所が増えてきたりしています。

厳しい状況に追い込まれてきていますが、ドローンによるテロや空港進入による滑走路の閉鎖などの事件を考えると、不本意ですが致し方ありません。

決められたルールのなかで趣味として楽しむ。今できる範囲でドローンを飛行させる。

事故や違反が増加してもっとルールが厳しくならないように気をつけたいですね。

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